鉄十字の騎士 -騎士十字章の栄誉を担った勇者たち- [軍装/勲章]
ど~も。ヴィトゲンシュタインです。
ゴードン・ウィリアムソン著の「鉄十字の騎士」を読破しました。
1939年~1945年までの間の陸海空の3軍、および武装SSから
著者が独断で選んだ?騎士十字章受章者を写真と共に紹介した一冊です。
巻末の資料でわかるように、騎士十字章受章者は7000人強であり、
洋書では販売されていますが、全員を紹介することは殆ど不可能です。
7000人という数が多いか少ないかというと「2150人に1人」という統計が出ています。
陸軍で言えば一個連隊に一人くらいですかね。
この本ではまず、騎士十字章が如何なる物であるかをきっちりと解説しています。
興味深い人物としては、さっそく登場のギュンター・プリーンです。
ここでは騎士十字章受章となる戦果を挙げたスカパフローでのロイヤルオーク撃沈が
今日でもサボタージュであった可能性について言及しています。
そんな話知りませんでした。
1939~40年にかけてはUボート全盛の時代なので、エーリッヒ・トップや
アダルベルト・シュネーといった名Uボート艦長たちが続々と出てきます。
特にこの2人は主役で書かれた本もないので、写真の格好良さが光ります。
次はユーゴスラヴィア侵攻において首都ベオグラード一番乗りを果たし、
ハッタリによって降伏させて騎士十字章を受章したことで有名な
武装SS「ライヒ」のフリッツ・クリンゲンベルクSS大尉です。
若干、一発屋的な印象がありましたが、彼はその後、SS外国人義勇兵の士官候補生の
育成に従事して大佐まで昇進し、終戦間際の1945年にSS第17装甲擲弾兵師団
「ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン」の師団長として戦死したことを知りました。
ボリュームはあまりありませんが、バラエティにとんだ人選なので
なかなか楽しめるのではないでしょうか。
ゴードン・ウィリアムソン著の「鉄十字の騎士」を読破しました。
1939年~1945年までの間の陸海空の3軍、および武装SSから
著者が独断で選んだ?騎士十字章受章者を写真と共に紹介した一冊です。
巻末の資料でわかるように、騎士十字章受章者は7000人強であり、
洋書では販売されていますが、全員を紹介することは殆ど不可能です。
7000人という数が多いか少ないかというと「2150人に1人」という統計が出ています。
陸軍で言えば一個連隊に一人くらいですかね。
この本ではまず、騎士十字章が如何なる物であるかをきっちりと解説しています。
興味深い人物としては、さっそく登場のギュンター・プリーンです。
ここでは騎士十字章受章となる戦果を挙げたスカパフローでのロイヤルオーク撃沈が
今日でもサボタージュであった可能性について言及しています。
そんな話知りませんでした。
1939~40年にかけてはUボート全盛の時代なので、エーリッヒ・トップや
アダルベルト・シュネーといった名Uボート艦長たちが続々と出てきます。
特にこの2人は主役で書かれた本もないので、写真の格好良さが光ります。
次はユーゴスラヴィア侵攻において首都ベオグラード一番乗りを果たし、
ハッタリによって降伏させて騎士十字章を受章したことで有名な
武装SS「ライヒ」のフリッツ・クリンゲンベルクSS大尉です。
若干、一発屋的な印象がありましたが、彼はその後、SS外国人義勇兵の士官候補生の
育成に従事して大佐まで昇進し、終戦間際の1945年にSS第17装甲擲弾兵師団
「ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン」の師団長として戦死したことを知りました。
ボリュームはあまりありませんが、バラエティにとんだ人選なので
なかなか楽しめるのではないでしょうか。
ドラムビート -Uボート米本土強襲作戦- [Uボート]
ど~も。ヴィトゲンシュタインです。
マイケル・ギャノン著の「ドラムビート」を読破しました。
「オペレーション・ドラムビート」、ドイツ語で「オペラツィオン・パウケンシュラーク」、
翻訳してしまうと「太鼓連打作戦」とちょっとイマイチですが、
有名なアメリカ沿岸でのUボート作戦の記録です。
ドイツ海軍の英国に対する通商破壊作戦においては、アメリカがまだ中立国であったとき
洋上では様々な報告がもたらされ、その行動はとても中立国とは言えないものでした。
しかし、アメリカ船籍に攻撃することは許されず、Uボート指令デーニッツ以下、
アメリカに対して憤懣やるかたないという状況のもと、
日本軍による「真珠湾攻撃」が起こり、ここに至って、ついにヒトラーも
アメリカに対して宣戦布告をし、Uボートによる作戦が発動されます。
5隻からなるUボートグループがニューヨーク沖を含むアメリカ東海岸において、
一斉に攻撃を仕掛けるというこの作戦は、ドイツ版「トラ・トラ・トラ!」とでも言えるでしょうか。
U-123の艦長ラインハルト・ハルデゲン少佐を中心に、この作戦の模様が詳細に語られ、
それはドイツ側だけではなく、連合軍側、特に対Uボート戦のベテランとなっていた
英国からの情報を軽くあしらった結果、恐るべき損害を蒙った
アメリカ側の無能さについてもその経緯について詳しく検証しています。
U-123のハルデゲン艦長は変わった経歴の持ち主で、
戦前の海軍航空部隊のパイロットからその軍歴が始まり、
ユンカースW-34の事故により、片足が短く、慢性的な腹部の出血という後遺症を残します。
やがてゲーリングの「空を飛ぶあらゆるものは本官に所属する」という発言によって
パイロットからUボート乗りへと転身することになります。
そして騎士十字章のU-109艦長ブライヒロートなどと
パウケンシュラーク作戦の一員として出撃し、見事、最大の戦果を収め、
1回目の哨戒で騎士十字章、2回目の哨戒でも活躍したことで
エーリッヒ・トップと共にヒトラーから直々に柏葉章を授与されました。
それにしても、アメリカ東海岸の詳細な海図が手に入らなかったためか、
ガイドブックに付いている地図で作戦させたデーニッツも豪傑です。。。
その後、地上勤務となったハルデゲンは終戦間近に「第6海軍擲弾兵連隊第1大隊長」
となり、病院で終戦を迎えます。
パイロットからUボート・エースそして歩兵隊長という、すごい軍歴を送ったものですね。
また、このパウケンシュラーク作戦を扱ったドキュメンタリーDVDも発売されていて
ハルデゲン自らも語ります。
このシリーズ、クレッチマーやエーリッヒ・トップも出ていたりして、なかなか楽しめます。
マイケル・ギャノン著の「ドラムビート」を読破しました。
「オペレーション・ドラムビート」、ドイツ語で「オペラツィオン・パウケンシュラーク」、
翻訳してしまうと「太鼓連打作戦」とちょっとイマイチですが、
有名なアメリカ沿岸でのUボート作戦の記録です。
ドイツ海軍の英国に対する通商破壊作戦においては、アメリカがまだ中立国であったとき
洋上では様々な報告がもたらされ、その行動はとても中立国とは言えないものでした。
しかし、アメリカ船籍に攻撃することは許されず、Uボート指令デーニッツ以下、
アメリカに対して憤懣やるかたないという状況のもと、
日本軍による「真珠湾攻撃」が起こり、ここに至って、ついにヒトラーも
アメリカに対して宣戦布告をし、Uボートによる作戦が発動されます。
5隻からなるUボートグループがニューヨーク沖を含むアメリカ東海岸において、
一斉に攻撃を仕掛けるというこの作戦は、ドイツ版「トラ・トラ・トラ!」とでも言えるでしょうか。
U-123の艦長ラインハルト・ハルデゲン少佐を中心に、この作戦の模様が詳細に語られ、
それはドイツ側だけではなく、連合軍側、特に対Uボート戦のベテランとなっていた
英国からの情報を軽くあしらった結果、恐るべき損害を蒙った
アメリカ側の無能さについてもその経緯について詳しく検証しています。
U-123のハルデゲン艦長は変わった経歴の持ち主で、
戦前の海軍航空部隊のパイロットからその軍歴が始まり、
ユンカースW-34の事故により、片足が短く、慢性的な腹部の出血という後遺症を残します。
やがてゲーリングの「空を飛ぶあらゆるものは本官に所属する」という発言によって
パイロットからUボート乗りへと転身することになります。
そして騎士十字章のU-109艦長ブライヒロートなどと
パウケンシュラーク作戦の一員として出撃し、見事、最大の戦果を収め、
1回目の哨戒で騎士十字章、2回目の哨戒でも活躍したことで
エーリッヒ・トップと共にヒトラーから直々に柏葉章を授与されました。
それにしても、アメリカ東海岸の詳細な海図が手に入らなかったためか、
ガイドブックに付いている地図で作戦させたデーニッツも豪傑です。。。
その後、地上勤務となったハルデゲンは終戦間近に「第6海軍擲弾兵連隊第1大隊長」
となり、病院で終戦を迎えます。
パイロットからUボート・エースそして歩兵隊長という、すごい軍歴を送ったものですね。
また、このパウケンシュラーク作戦を扱ったドキュメンタリーDVDも発売されていて
ハルデゲン自らも語ります。
このシリーズ、クレッチマーやエーリッヒ・トップも出ていたりして、なかなか楽しめます。
ヒトラーの秘密警察 -ゲシュタポ・恐怖と狂気の物語- [SS/ゲシュタポ]
ど~も。ヴィトゲンシュタインです。
ルパート・バトラー著の「ヒトラーの秘密警察」を読破しました。
まずは「訳者あとがき」から抜粋すると、
「秘密警察ゲシュタポがタイトルとなっているように、警察国家の恐怖政治を性格を
掘り起こすことが主題ではあるが、ナチ党の政権掌握からニュルンベルク裁判まで
おもだった出来事を時系列に追っているので、ナチス通史として読むことが出来る」
ということに集約された本書です。
著者は「SS‐HITLERJUGEND―第12SS師団の歴史1943-45」等も書いていますが
どうも、たまたまなのか、タイトルが内容に負けているというか、緩い感じがします。
ゲーリングが創設し、SSのヒムラーに引き継がれた「秘密国家警察ゲシュタポ」ですが
ナチ党の情報機関である「SD(親衛隊保安情報部)」も存在しており
やがてはその他の刑事警察などと統合されて
「RSHA(国家保安本部)」の一部署となっていきます。
特にSDとの線引きが曖昧なこともあって、その任務の範疇が区別しづらく、
こうなると、ゲシュタポというよりRSHAの物語と化していきます。
本来、このタイトルならばゲシュタポ長官のハインリッヒ・ミュラーが主役であっても
良いと思いますが、期待するほど登場してきません。
ミュラーが謎の多い人物であり、戦後も行方知れずであることが要因かもしれませんが
だったら、もうちょっと独自の調査や追及をしてみては・・と言いたくなりますね。
SDおよびRSHA長官のラインハルト・ハイドリヒと
その後任のカルテンブルンナーの出番のほうがずっと多く
結局は特別行動隊(アインザッツグルッペン)からハイドリヒ暗殺の物語、
そして有名な「白バラ」やアイヒマン、ヒトラー暗殺未遂事件まで幅広い内容となっています。
それなりに知られていることを様々な著書から抜粋し、だらだら書いている雰囲気で
新たな発見があるわけでもなく、特別に印象に残るような章があるわけでもありません。
この世界のベテランの方には非常に物足りなく感じるでしょう。
逆に言えば、確かに「ナチス通史」の入門編といえるかも知れません。
ルパート・バトラー著の「ヒトラーの秘密警察」を読破しました。
まずは「訳者あとがき」から抜粋すると、
「秘密警察ゲシュタポがタイトルとなっているように、警察国家の恐怖政治を性格を
掘り起こすことが主題ではあるが、ナチ党の政権掌握からニュルンベルク裁判まで
おもだった出来事を時系列に追っているので、ナチス通史として読むことが出来る」
ということに集約された本書です。
著者は「SS‐HITLERJUGEND―第12SS師団の歴史1943-45」等も書いていますが
どうも、たまたまなのか、タイトルが内容に負けているというか、緩い感じがします。
ゲーリングが創設し、SSのヒムラーに引き継がれた「秘密国家警察ゲシュタポ」ですが
ナチ党の情報機関である「SD(親衛隊保安情報部)」も存在しており
やがてはその他の刑事警察などと統合されて
「RSHA(国家保安本部)」の一部署となっていきます。
特にSDとの線引きが曖昧なこともあって、その任務の範疇が区別しづらく、
こうなると、ゲシュタポというよりRSHAの物語と化していきます。
本来、このタイトルならばゲシュタポ長官のハインリッヒ・ミュラーが主役であっても
良いと思いますが、期待するほど登場してきません。
ミュラーが謎の多い人物であり、戦後も行方知れずであることが要因かもしれませんが
だったら、もうちょっと独自の調査や追及をしてみては・・と言いたくなりますね。
SDおよびRSHA長官のラインハルト・ハイドリヒと
その後任のカルテンブルンナーの出番のほうがずっと多く
結局は特別行動隊(アインザッツグルッペン)からハイドリヒ暗殺の物語、
そして有名な「白バラ」やアイヒマン、ヒトラー暗殺未遂事件まで幅広い内容となっています。
それなりに知られていることを様々な著書から抜粋し、だらだら書いている雰囲気で
新たな発見があるわけでもなく、特別に印象に残るような章があるわけでもありません。
この世界のベテランの方には非常に物足りなく感じるでしょう。
逆に言えば、確かに「ナチス通史」の入門編といえるかも知れません。
出撃!魔女飛行隊 [女性と戦争]
ど~も。ヴィトゲンシュタインです。
ブルース・マイルズ著の「出撃!魔女飛行隊 」を読破しました。
以前から読みたい読みたいと思っていた一冊です。
なかなか手頃な値段で手に入らないので有名?ですが、
なんとか、1800円で購入できました。当然、一気読みです。
英国人の著者が実際の元ソ連女性パイロット30名余りとインタビューを行い、
様々なエピソードをまとめた本書は、原題の「夜の魔女」、すなわち有名な
女性パイロットで構成された「夜間爆撃機連隊」だけでなく、
昼間爆撃機連隊、戦闘機連隊という3つの女性部隊の活躍を描いています。
伝説的な女流パイロット、マリナ・ラスコヴァ少佐の呼びかけにより集まった
20歳前後の女性志願者たちは、厳しい訓練を経て、前記の3つの連隊へ
パイロットとして、または航空士として、或いは地上勤務の整備士などとして
ふるいにかけられます。
男性物のブカブカの軍服を裁縫で仕立て直し、可愛らしい刺繍も付けたりと
女性らしさを発揮しつつも、男性社会での反発や批判的な声にさらされます。
そしてこの本の主役であるリディア・リトヴァク少尉は戦闘機パイロットとして
頭角を現し、最前線であるスターリングラードの第73親衛連隊へ送られ、
ドイツ軍機12機撃墜という戦果を残す、エース・パイロットとなっていきます。
この小柄で可愛らしい女の子を巡る逸話は数限りなく、当然、英雄として取り上げられ、
その白薔薇(本当は白百合だそうですが)を描いた機体から
ドイツ軍からも「スターリングラードの白薔薇」と呼ばれたそうです。
このような写真も見ていると、なにか「宮崎駿アニメ」に近い気がしてきますね。
しかし、同じ連隊の指令や目の前で墜落した恋人の死と悲劇は続き、
やがて彼女自身の運も、わずか22歳という若さで尽きてしまいます。
ドイツ軍のBf109戦闘機8機の集中攻撃を受け、
そのYAK戦闘機と遺体も発見されることはありませんでした。
この原著は1982年なので、”リリー”リトヴァクについてはこれまでですが、
その後、彼女の乗機の残骸と、その傍に埋葬されていた彼女の遺体が発見され、
1990年、ゴルバチョフ大統領により国葬が執り行われ、ソ連邦英雄の称号を贈られたそうです。
ソヴィエト/ロシアでは女性が第一線の兵士として戦ったということは、
映画「スターリングラード」でもレイチェル・ワイズが女スナイパーとして
登場したように、良く知られているところです。
実際、何万人の女性が従軍していたかは知りませんが、
ドイツを初めとして当時の他国では、ちょっと考えられなかったのでは・・。
ハンナ・ライチュも兵士ではないですしね。。
以前になにかで聞いたか、読んだかした話ですが
政治将校のダンナが戦死したとの知らせを受けた嫁さんが復讐を誓い、
T-34をゲットして、自ら車長としてドイツ軍へ突撃していった(当然、戦死です)
という・・・実話かどうか別として、さもありなん。。。
ブルース・マイルズ著の「出撃!魔女飛行隊 」を読破しました。
以前から読みたい読みたいと思っていた一冊です。
なかなか手頃な値段で手に入らないので有名?ですが、
なんとか、1800円で購入できました。当然、一気読みです。
英国人の著者が実際の元ソ連女性パイロット30名余りとインタビューを行い、
様々なエピソードをまとめた本書は、原題の「夜の魔女」、すなわち有名な
女性パイロットで構成された「夜間爆撃機連隊」だけでなく、
昼間爆撃機連隊、戦闘機連隊という3つの女性部隊の活躍を描いています。
伝説的な女流パイロット、マリナ・ラスコヴァ少佐の呼びかけにより集まった
20歳前後の女性志願者たちは、厳しい訓練を経て、前記の3つの連隊へ
パイロットとして、または航空士として、或いは地上勤務の整備士などとして
ふるいにかけられます。
男性物のブカブカの軍服を裁縫で仕立て直し、可愛らしい刺繍も付けたりと
女性らしさを発揮しつつも、男性社会での反発や批判的な声にさらされます。
そしてこの本の主役であるリディア・リトヴァク少尉は戦闘機パイロットとして
頭角を現し、最前線であるスターリングラードの第73親衛連隊へ送られ、
ドイツ軍機12機撃墜という戦果を残す、エース・パイロットとなっていきます。
この小柄で可愛らしい女の子を巡る逸話は数限りなく、当然、英雄として取り上げられ、
その白薔薇(本当は白百合だそうですが)を描いた機体から
ドイツ軍からも「スターリングラードの白薔薇」と呼ばれたそうです。
このような写真も見ていると、なにか「宮崎駿アニメ」に近い気がしてきますね。
しかし、同じ連隊の指令や目の前で墜落した恋人の死と悲劇は続き、
やがて彼女自身の運も、わずか22歳という若さで尽きてしまいます。
ドイツ軍のBf109戦闘機8機の集中攻撃を受け、
そのYAK戦闘機と遺体も発見されることはありませんでした。
この原著は1982年なので、”リリー”リトヴァクについてはこれまでですが、
その後、彼女の乗機の残骸と、その傍に埋葬されていた彼女の遺体が発見され、
1990年、ゴルバチョフ大統領により国葬が執り行われ、ソ連邦英雄の称号を贈られたそうです。
ソヴィエト/ロシアでは女性が第一線の兵士として戦ったということは、
映画「スターリングラード」でもレイチェル・ワイズが女スナイパーとして
登場したように、良く知られているところです。
実際、何万人の女性が従軍していたかは知りませんが、
ドイツを初めとして当時の他国では、ちょっと考えられなかったのでは・・。
ハンナ・ライチュも兵士ではないですしね。。
以前になにかで聞いたか、読んだかした話ですが
政治将校のダンナが戦死したとの知らせを受けた嫁さんが復讐を誓い、
T-34をゲットして、自ら車長としてドイツ軍へ突撃していった(当然、戦死です)
という・・・実話かどうか別として、さもありなん。。。
巨大戦艦ビスマルク -独・英艦隊、最後の大海戦- [ドイツ海軍]
ど~も。ヴィトゲンシュタインです。
ブルカルト・フォン ミュレンハイム=レッヒベルク著の「巨大戦艦ビスマルク」を読破しました。
説明不要の独・英双方の戦艦撃沈の海洋戦記です。
この著者はビスマルクの後部射撃指揮所の砲術士官の任にあった少佐で
ビスマルク就役当時は艦長リンデマン大佐の副官も兼務していた人物です。
重巡洋艦プリンツ・オイゲンと共に大西洋における通商破壊「ライン演習」作戦へと
出撃したビスマルクは、英海軍の誇る巨艦「フッド」をわずか数分で葬り去り、
その後、復讐に燃える英艦隊の執念の追撃により、壮絶な最後を迎えるというストーリーは
あまりに有名なため割愛したほうが良さそうですね。。
それでもなかなか読み応えのある一冊で、それはやはり著者の実体験からくる迫力ある描写と
士官または艦長の副官も勤めた経緯から、刻々と変化する状況をある程度知る
立場にもあったことが大きいでしょう。
2000名余りのうち、僅か100名程度という生存者の1人(最高階級)の貴重な証言であることも
忘れてはなりません。
一般的に、ほとんどビスマルク撃沈の戦犯扱いされている
艦隊指令リュッチェンス提督については彼が何を考え、
どのような行動をとったのかを調査資料などを用いて、著者なりに分析しています。
しかし、リンデマン艦長とリュッチェンス提督の間の意見の激突・・・例えば
フッド撃沈後、傷つき逃走する「プリンス・オブ・ウェールズ」を見逃したことなど
その本来の通商破壊任務という意味では戦略的には間違っていないものの
心情的には追撃/撃沈すべきという、尊敬するリンデマン艦長寄りであるのは否めません。
そして、そのリンデマン艦長のビスマルクと運命を共にする最後の姿は、
まさに艦長の鏡と言え、感動的です。
また、個人的には同じ造船所生まれということも手伝って、養子縁組となったUボート
「U-556」との数奇な運命が印象に残りました。
親代わりなのが、ヴォールファルト艦長のちっぽけなUボートの方、というのも楽しく、
そのヴォールファルト艦長の描く証明書にはビスマルクを敵の戦闘機と魚雷から守り、
さらに巨大なビスマルクを曳航するU-556の絵が描かれています。
そして、それは現実のシチュエーションとなりますが、ビスマルクを救うべく駆けつけた
U-556には、すでに1発の魚雷もなく・・・。
ブルカルト・フォン ミュレンハイム=レッヒベルク著の「巨大戦艦ビスマルク」を読破しました。
説明不要の独・英双方の戦艦撃沈の海洋戦記です。
この著者はビスマルクの後部射撃指揮所の砲術士官の任にあった少佐で
ビスマルク就役当時は艦長リンデマン大佐の副官も兼務していた人物です。
重巡洋艦プリンツ・オイゲンと共に大西洋における通商破壊「ライン演習」作戦へと
出撃したビスマルクは、英海軍の誇る巨艦「フッド」をわずか数分で葬り去り、
その後、復讐に燃える英艦隊の執念の追撃により、壮絶な最後を迎えるというストーリーは
あまりに有名なため割愛したほうが良さそうですね。。
それでもなかなか読み応えのある一冊で、それはやはり著者の実体験からくる迫力ある描写と
士官または艦長の副官も勤めた経緯から、刻々と変化する状況をある程度知る
立場にもあったことが大きいでしょう。
2000名余りのうち、僅か100名程度という生存者の1人(最高階級)の貴重な証言であることも
忘れてはなりません。
一般的に、ほとんどビスマルク撃沈の戦犯扱いされている
艦隊指令リュッチェンス提督については彼が何を考え、
どのような行動をとったのかを調査資料などを用いて、著者なりに分析しています。
しかし、リンデマン艦長とリュッチェンス提督の間の意見の激突・・・例えば
フッド撃沈後、傷つき逃走する「プリンス・オブ・ウェールズ」を見逃したことなど
その本来の通商破壊任務という意味では戦略的には間違っていないものの
心情的には追撃/撃沈すべきという、尊敬するリンデマン艦長寄りであるのは否めません。
そして、そのリンデマン艦長のビスマルクと運命を共にする最後の姿は、
まさに艦長の鏡と言え、感動的です。
また、個人的には同じ造船所生まれということも手伝って、養子縁組となったUボート
「U-556」との数奇な運命が印象に残りました。
親代わりなのが、ヴォールファルト艦長のちっぽけなUボートの方、というのも楽しく、
そのヴォールファルト艦長の描く証明書にはビスマルクを敵の戦闘機と魚雷から守り、
さらに巨大なビスマルクを曳航するU-556の絵が描かれています。
そして、それは現実のシチュエーションとなりますが、ビスマルクを救うべく駆けつけた
U-556には、すでに1発の魚雷もなく・・・。