高速戦艦脱出せよ! [ドイツ海軍]
ど~も。ヴィトゲンシュタインです。
ジョン・ディーン・ポター著の「高速戦艦脱出せよ!」を読破しました。
巡洋戦艦シャルンホルストとグナイゼナウ、重巡洋艦プリンツ・オイゲンを
フランスのブレストからドーバー海峡を白昼堂々、強行突破を成功させた
「ツェルベルス作戦」の記録です。
当時ブレスト港ではイギリス空軍による空爆が活発であり、
シャルンホルストとグナイゼナウも被弾と修理が相次いで、身動きの取れない状況でした。
そして対ロシア戦線を憂慮するヒトラーはイギリス軍の北方攻略を危惧し、
海軍指令レーダー元帥にブレスト艦隊のノルウェーへの移動を命じます。
しかし、2つのルートのうちスコットランド迂回するルートはスカパ・フローのイギリス艦隊の
餌食になることが明白であることから、結局、ドーバー海峡のルートが選択されます。
ヒトラーの「ブレスト艦隊はガン患者であり、放って置けば必ず死ぬ。
しかし手術をすれば助かるかも知れぬ。ならば手術をしようではないか!」と
「イギリス人というものは、突発的な出来事にまともに対応できるような人種ではない!」の
二言がこの作戦の全てを物語っており、また、結果としてその通りであったことが非常に興味深く、
ヒトラー戦術の代名詞である「電撃戦」のように大胆な発想が
保守的な考え(レーダー元帥をも)を凌駕したと言えるでしょう。
艦隊指令に任命されたチリアックス提督もこの作戦には懐疑的であり、
3隻のうち、1隻失うのはやむなしとの命令を受けていました。
このような事情もあって自ら乗艦している旗艦シャルンホルストが
機雷の被害により停止した際、あっという間に駆逐艦に乗り移ってしまい・・、
というエピソードは状況判断としては個人的に致し方ない気もする次第です。
元々、チリアックス提督というのは人間的に評判が悪いことも手伝って、
このようなことが艦隊指令としてあるまじき行為のように言われています。
また、実はこの本はイギリス軍側からの視点の方が多く、
空軍、海軍のドタバタ振りが詳細に書かれており、
「なぜドーバー海峡突破をさせてしまったのか?」というのが本来のテーマとなっています。
ジョン・ディーン・ポター著の「高速戦艦脱出せよ!」を読破しました。
巡洋戦艦シャルンホルストとグナイゼナウ、重巡洋艦プリンツ・オイゲンを
フランスのブレストからドーバー海峡を白昼堂々、強行突破を成功させた
「ツェルベルス作戦」の記録です。
当時ブレスト港ではイギリス空軍による空爆が活発であり、
シャルンホルストとグナイゼナウも被弾と修理が相次いで、身動きの取れない状況でした。
そして対ロシア戦線を憂慮するヒトラーはイギリス軍の北方攻略を危惧し、
海軍指令レーダー元帥にブレスト艦隊のノルウェーへの移動を命じます。
しかし、2つのルートのうちスコットランド迂回するルートはスカパ・フローのイギリス艦隊の
餌食になることが明白であることから、結局、ドーバー海峡のルートが選択されます。
ヒトラーの「ブレスト艦隊はガン患者であり、放って置けば必ず死ぬ。
しかし手術をすれば助かるかも知れぬ。ならば手術をしようではないか!」と
「イギリス人というものは、突発的な出来事にまともに対応できるような人種ではない!」の
二言がこの作戦の全てを物語っており、また、結果としてその通りであったことが非常に興味深く、
ヒトラー戦術の代名詞である「電撃戦」のように大胆な発想が
保守的な考え(レーダー元帥をも)を凌駕したと言えるでしょう。
艦隊指令に任命されたチリアックス提督もこの作戦には懐疑的であり、
3隻のうち、1隻失うのはやむなしとの命令を受けていました。
このような事情もあって自ら乗艦している旗艦シャルンホルストが
機雷の被害により停止した際、あっという間に駆逐艦に乗り移ってしまい・・、
というエピソードは状況判断としては個人的に致し方ない気もする次第です。
元々、チリアックス提督というのは人間的に評判が悪いことも手伝って、
このようなことが艦隊指令としてあるまじき行為のように言われています。
また、実はこの本はイギリス軍側からの視点の方が多く、
空軍、海軍のドタバタ振りが詳細に書かれており、
「なぜドーバー海峡突破をさせてしまったのか?」というのが本来のテーマとなっています。