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クルスクのパンター -新型戦車の初陣、その隠された記録- [パンツァー]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

マクシム コロミーエツ 著の「クルスクのパンター」を読破しました。

未発表の写真を中心としたシリーズの第1巻で、著者はロシア中央軍事博物館の
研究員を得た若き軍事研究家です。
80ページ程度のものですが、写真も豊富で、特筆すべきは1943年8月のクルスク戦終了後の
赤軍兵士群向けに発行された、対パンター戦車戦闘指導書です。
パンターの弱点や急所を図解で解説しており、
「対戦車兵よ!ここを狙うのだ!」と熱く説明しています。

クルスクのパンター.JPG

しかし、人間の好きなヴィトゲンシュタインとしてはクルスク戦での指揮官の迷走っぷりに
異常なまでの興味を覚えました。
第39戦車連隊とグロースドイッチュランド戦車連隊とを編成し、
第10戦車旅団としてクルスク戦に臨んだ新型戦車パンターですが、
司令官に第39戦車連隊のデッカー大佐が任命された緒戦後、召還されている間に
グロースドイッチュランド戦車連隊長の伯爵シュトラハヴィッツ大佐が指揮を取ります。
しかし旅団帰着後のデッカー大佐曰く「非論理的な行動」や「無能な戦術」により、
十数両のパンターを失ったとグデーリアン将軍に報告してしまっています。

デッカー.JPG

まあ、いろいろと連隊間の調整が不十分であったなどと、理由はあるようですが、
恐ろしくアクの強そうな百戦錬磨の戦車連隊長が2人も居るともなると、
さぞかし部下も大変だったでしょう。

シュトラハヴィッツ.JPG

例えば、映画「バルジ大作戦」のヘスラー大佐が2人同じ旅団に居たら
間違いなくトンデモないことになるでしょうからね。

ヘスラー大佐.jpg



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