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大西洋の脅威U99 -トップエース クレッチマー艦長の戦い- [Uボート]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

テレンス・ロバートソンの「大西洋の脅威U99」を再度、読破しました。

第2次大戦中、全海軍における最高の撃沈トン数を誇る大エース、サイレンス・オットーこと
オットー・クレッチマーの戦いの記録です。
興味深いのは、当時ウィンストン・チャーチルをして「Uボートは卑劣な悪漢」と言わしめた
そのUボートの最高のエース、即ち「卑劣極まる大悪漢」であるクレッチマーの物語を
終戦からたった10年後にその敵国が発表したということです。

U99.JPG

訓練生時代には、後に戦艦ロイヤルオーク撃沈して一躍名をはせるギュンター・プリーン
同じくエースとなったヨアヒム・シェプケがおり、個性もまちまちな彼らは仲間として、
時にはライバルとして開戦初期に大きな戦果を挙げていきます。

Otto Kretschmer.jpg

特にクレッチマーは夜の闇に紛れて、浮上したまま船団内に突入し、
「一雷一隻」という文字通りの独自の戦術を編み出したことで、Uボート戦術に革命を起こし
(クレッチマー行進曲まで出来る始末)、Uボート指令デーニッツにも高く評価され、
司令部任務を打診されますが、彼は断り続けます。

u_99.jpg

やがて1941年3月の運命の哨戒において、U47のプリーンとU100のシェプケが撃沈されますが、
U99のクレッチマーはなんとか生き延び、英国の捕虜となります。
特にシェプケの戦死は壮絶で、何度読んでも胸が痛くなります。。
後半は捕虜収容所での生活が描かれますが、なにか映画「大脱走」のドイツ版という雰囲気です。

schepke.jpg

Uボート戦記としては入門編とも言えるもので、この道を志す人は必ず一読すべきでしょう。



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