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続ドイツ装甲師団 [ドイツ陸軍]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

加登川 幸太郎 著の「続ドイツ装甲師団」を読破しました。

先日の「ドイツ装甲師団」の続編である本書は、前作がどちらかというと
各国の戦車を写真つきで紹介するといった「ハードウェア」中心のものでしたが、
本書は、装甲部隊の指揮官やその戦術といった運用面、
即ち「ソフトウェア」に重点を置いた一冊です。

続ドイツ装甲師団.jpg

出だしは前作と同様にグデーリアンの回想録や「ドイツ装甲師団とグデーリアン」から
いくつか抜粋し、装甲部隊の集団での運用方法がどのようにして確立されていったのか
が述べられます。

師団長も装甲車に乗車し、師団と共に猛スピードで前進するという新しい装甲師団の
あり方を理解できない陸軍参謀総長のベック大将は、グデーリアン大佐に
「しかし君、地図机や電話なしで、一体全体、指揮が出来るのかね?
君はシュリーフェンを読んだことがないのかね?」と、
第1次大戦までの、指揮官は遥か後方で指揮を取るという常識から抜け出せません。

Werner v. Fritsch, Ludwig Beck.jpg

もちろん「通信」を充分に学んでいたグデーリアンは装甲部隊に最新の通信機器を持たせることを
想定していたわけですが、ここでは通信兵監のフリッツ・フェルギーベル大佐が登場し、
グデーリアンと密接に協力して、この長距離無線通信網を作り上げていきます。
それにしても、ベックにフェルギーベル・・とくると、「ワルキューレ」を思い出しますねぇ。

Fellgiebel.jpg

そして遂に実食!、じゃなくて実戦、ポーランド戦です。
すでにベックに代わりハルダー大将が陸軍参謀総長となった陸軍総司令部(OKH)から出される
歩兵と装甲軍団とを並ばせて戦わせようとする命令に異を唱えるグデーリアンは
軍集団参謀長のフォン・ザルムート中将と司令官であるフォン・ボック上級大将に別案を提示し、
結局はOKHもこれに従います。
これ以降「装甲部隊の運用がまったくわかってない」を繰り返すことになる
グデーリアン対ハルダーのOKHという図式が目に浮かぶようです。

guderian_05.jpg

グデーリアンの育てた装甲部隊を見事に運用できる人物として登場するのは
「名伯楽」フォン・マンシュタインです。
しかし彼の策定した装甲軍団を中心とした西方作戦計画がヒトラーとOKHに了承されると
この野心的な作戦に対して、またもやフォン・ボックが出てきて、ハルダーに警告します。
「君はマジノ線のそばを突破して、それをフランス軍が傍観することを願っている。
君はアルデンヌの狭い路に戦車の集団をひしめき合わせようとしている。
そして、また君は作戦を海岸まで続けようとしている。
その南の開けっ放しの350㌔の側面にはフランスの大軍がいるんだぞ!」。

Generalfeldmarschall Fedor von Bock in his office.jpg

ご存知のように、フォン・ボックが心配するようなことは起きず、電撃戦は成功するわけですが、
フォン・ボックのような軍集団司令官がこのような意見だったということを考えると、
ダンケルクフォン・ルントシュテットが側面を気にして装甲軍団を停止した・・というのも
なんとなく、わかる気もします。重鎮のベテラン将軍ほど、これは怖かったんでしょう・・。

Rundstedt.jpg

また、今回初めて陸軍参謀総長ハルダーの身になって考えてみましたが、天敵ヒトラーに
弱気な総司令官ブラウヒッチュ、そして小うるさいマンシュタインとグデーリアン以外にも
このような重鎮司令官たちからも「君・・」呼ばわりされて、ちょっと同情してしまいました。。。

にしても、このハルダーという人は、自分の中でも評価し辛い人物ですね。
自分の理解している限りでは、クーデターを狙う反ヒトラー派でありながら、
軍人としてこの西方戦と、続くバルバロッサ作戦の作戦計画も立てるわけですが、
マンシュタイン案を握り潰したり、東部戦線でも、グデーリアンの苦労を喜んでいたりと、
どこまで本気でドイツ軍の勝利を目指していたのか・・いまひとつ良くわかりません。
もちろん、ヒトラーの細かい介入がなかったとしても、参謀総長としての彼の作戦が
どれだけ効果的だったのか、などということも知る由もありませんが・・。

Hitler_Halder and Chief of the German General Staff in Conference.jpg

次の「ソフトウェア」は本書の主役でもあるロンメルと「ドイツ・アフリカ軍団」です。
前作では、突然命ぜられた砂漠の戦いという彼らの適応能力を賞賛していた著者でしたが、
本書では、アフリカの地に降り立ったロンメルの様子から語られ、これはちょっとした
ドイツ・アフリカ軍団戦記とも言えるでしょう。

特に「ガザラ・ボックス」でも知られる、1942年5月から、1ヵ月間に及んだ死闘「ガザラの戦い」を
著者は「砂漠のキツネ」と讃えられたロンメルの数多い戦いの中でも「傑作」とし
ドイツ装甲部隊の「真骨頂」として、詳しく解説しています。
細かい戦いの経緯は割愛しますが、例えばロンメルも一緒に立て籠もる「大釜陣地」に
砲兵や歩兵の支援もなしに、英国軍戦車隊が突っ込んでいった場面では、
「戦争も4年目という段階でまだこんなに未熟では、到底アフリカ軍団の敵ではない」
といった感じです。

Rommel bei seinen DAK Offizieren.jpg

戦車部隊指揮官として「あっぱれ」と締め括られたロンメルの次に登場するのは
「前進将軍」こと、ヴァルター・モーデルです。こんなニックネームは初めて聞きました。
本書で取り上げられるのは、彼の元帥としての活躍ではなく、バルバロッサ作戦当時、
50歳であった第3装甲師団長モーデル中将としての活躍です。

第3装甲師団はフォン・シュヴァッペンブルクの第24装甲軍団に所属し、この軍団は
グデーリアンの第2装甲集団に・・というフォン・ボックの中央軍集団の決勝打撃部隊です。
しかしヒトラーによってモスクワを放棄し、南のウクライナへ向かわされることとなった
グデーリアンの第2装甲集団・・。モーデルはその先方を努めながら怒涛の前進で一路南下。。
これは結局「キエフの大包囲」として、とてつもない戦果を挙げますが、
最高司令部が計画的に動いたものではなく、第一線兵団の活躍と南方軍集団司令部の
臨機応変的指導が見事に仕上げたものであり、「ドイツ軍の腕前を見せたものと言える」
としています。
そしてモーデルは抜群の功績者であり、ドイツ装甲部隊の「武者」であった・・。

Walter Model_05.jpg

ソ連の戦車部隊の英雄として、ミハイル・カツコフも紹介されます。
実際、この人の経歴は物凄く、文字通りの「ソ連邦英雄」を2回授かり、
装甲兵元帥にもなった軍人です。
戦車師団を率いていた緒戦で敗北し、モスクワへ逃げ戻った41歳のカツコフ大佐は、そこで
スターリングラードへ行き、工場から戦車をもらって第4戦車旅団を編成することを指示されます。
こうして有名な「トラクター工場」から出荷されたT-34戦車50両を揃えた2個大隊の戦車旅団は
訓練を終え、10月にモスクワへ向かいます。

Mikhail Katukov.jpg

そしてモスクワ目前へと迫ったグデーリアンを迎え撃ち、そのT-34と巧妙な戦術で
ドイツ軍に「参った・・」と言わしめ、その功績からソ連戦車部隊初となる
「親衛部隊」の称号を授けられ、部隊名も「第1親衛戦車旅団」と改名されるのでした。

スターリングラード武装SSについても20ページほど割き、
全周包囲されたフーベ大将の第1装甲軍の有名な「移動包囲陣」が詳しく語られます。
このマンシュタインによって「突囲攻撃」と命名された作戦は、
史上類がなく、これからも珍しいと思われる作戦をやってのけたドイツ軍の指揮の腕前と
将兵の戦闘ぶり・・と著者が語るほど、本書のクライマックス的な扱われ方です。

hube.jpg

330ページの本書も前作と同様にあっという間に読み終えてしまうもので、
特にマンシュタインやグデーリアン、ロンメルといった名将がお好きな方は
思わず、鼻息も荒くして読破してしまうんじゃないでしょうか。



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ロンメル戦記 -第一次大戦~ノルマンディーまで- [ドイツ陸軍]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

山崎 雅弘 著の「ロンメル戦記」を読破しました。

次に何を読むか・・。いつも1日2日は悩みます。
しかし、まだ「ヒトラーの戦い」の後遺症から抜け出せないのか、
全然考えられません。。。
往復3時間という通勤時間のいま、カバンを持って仕事に向かおうとした際に、
狐たちの夜」があと、50ページで読み終えてしまうことに気づき、
慌てて、本棚を確認・・。そして、とりあえず手に取ったのが本書です。
人間慌てるとこんなもんで、まぁ、やっぱり「ロンメル」繋がりになってしまいました。

ロンメル戦記.jpg

400ページの本書は、ロンメルの生い立ちから始まり、第1次大戦での活躍、
地元のヴュルテンベルク山岳兵大隊の中尉としても名を挙げます。
そのハイライトはロンガローネで知られるイタリア軍との戦いで戦功を挙げて、
プール・ル・メリット章」を受章。
副題どおり、生い立ちなどは必要最低限で済ましていますね。

Rommel_Pour le mérite.jpg

戦後はドレスデンの歩兵学校で教官勤務に就きます。
ここでは後の元帥フェルディナンド・シェルナーも教官をしていて
好対照なこの大柄のバイエルン人との友人関係は、最後まで続いたそうです。

LeutnantFerdinandSchoerner.jpg

1930年代には大佐としてヒトラーの身辺警護責任者を務め、
1940年のフランス電撃戦では第7装甲師団を率い、快速を信条に
「幽霊師団」と呼ばれるほどの神出鬼没ぶり。
ここでは戦車連隊長のカール・ローテンブルク大佐を取り上げ、
彼が翌年に戦死しなければ、マントイフェル並みの戦車部隊指揮官になったのでは・・
と高く評価しています。

またフランス陸軍の頑強な怪物戦車「シャールB1」に遭遇し、
この最強の戦車部隊に勝利する過程もなかなか楽しめます。
そして首尾よく終わったフランス戦。
上官のヘルマン・ホト軍団長のやや辛辣なロンメル評も紹介されます。

CharB1b.jpg

いよいよ中盤は「ドイツ・アフリカ軍団」長としての戦いですが、
まぁ、これは以前にも数多く紹介していますので、本書の特徴のような
ロンメルvsだれだれ・・といった話を書いてみましょう。
まずは第5軽師団シュトライヒ少将です。フランス戦からの因縁がある同い年の2人、
上官ロンメルの攻撃命令を燃料不足で拒否したことで「卑怯者」呼ばわりされたシュトライヒは
激高し、「今の言葉を取り消さなければ、騎士十字章を貴官の足元に叩きつけますぞ!」。

Italian General Gariboldi、 Erwin Rommel and Johannes Streich to Tripoli, Libya, 12 Feb 1941.jpg

「軍団」から「アフリカ装甲集団」、さらに「アフリカ装甲軍」と昇格し、ロンメル自身も
トブルク要塞を攻略したことで、一気に元帥にまで上り詰めます。
しかし「エル・アラメイン」では第21装甲師団長のビスマルクが戦死し、
アフリカ軍団長のネーリングも重傷を負い、参謀長のバイエルラインが代理となるものの
結局、英第8軍モントゴメリーの前に敗北・・。

Rommel_with_Fritz_Bayerlein_&_Albert_Kesselring_at_North_Africa,_February_1942.jpg

チュニジアまで撤退するもそこはすでに連合軍が上陸し、
フォン・アルニム上級大将の第5装甲軍が奮戦中・・。
ここでも指揮権を巡る争いが発生し、双方が勝手に作戦を立案/実行し、
互いの軍から師団を取り合うというイザコザに発展します。

feb-12-1943-Gen. Hans-Jurgen von Arnim.jpg

ロンメル最上の時は終わり、著者はこの北アフリカでのロンメル敗北の理由を
良く言われる補給と兵站に対する視野の狭さであったとして
前線の部隊指揮は素晴らしいものの、軍団長や軍司令官としては疑問符が付く・・という感じです。

最後はB軍集団司令官として「ノルマンディのロンメル」が語られます。
国民や一般の将兵からは英雄として絶大の人気を誇るものの、
最高司令部からは以前から「厄介者」として嫌われ、1944年7月20日の
シュタウフェンベルクの仕掛けた爆弾によって、唯一の味方だった
総統副官のシュムントが死亡・・。

Rommel_&_Eugen_Meindl.JPG

挙句の果てにはロンメルにも嫌疑がかけられ、有名な自殺の強要が・・。
このような軍歴を送ったロンメルを最後に評価します。
それは、もし彼がヒトラーの知遇を得ていなかったら・・という解釈で終わりますが、
その評価は納得がいく反面、人によっては、「もし」などという評価に
どんな意味があるのか・・と思うかもしれません。

Adolf Hitler awarded Marshal's baton to Erwin Rommel in 21 June 1942.jpg

まぁ、社長に可愛がられている課長が、部長や専務の指示を聞き入れず、
自分の仕事のやり方を直接、社長に訴える・・というのが、ロンメルであり、
そうなれば上司にとっては、とんでもない「厄介者」となりますね。

ロンメル入門編としてなかなか整理された1冊だと思います。
読みながら感じた印象としては、「狐の足跡」をダイジェストにして、
その他のロンメル戦記のネタでちょっと肉付けしたと言えば良いでしょうか。
ココで以前に紹介したものを読まれている方には、あまりにダイジェスト的過ぎて
物足りないと思われるでしょうが、自分は久しぶりにロンメルと向き合いました。

Rommel died.jpg

あとがきでは「参考文献」について述べられていて、
「日本でも有名なドイツ人著者の文献がリストに挙がっていない」理由が書かれています。
その著者の記述内容の偏向や思想的背景がドイツ本国で疑問視されている・・ということですが、
これは「パウル・カレル」の「砂漠のキツネ」と「彼らは来た」を指していると思います。

また、同様に問題のある著者の有名な文献・・すなわち「ホロコースト否定論」で逮捕され、
歴史家としての信用が失墜したアーヴィングの「狐の足跡」は
「信用に足るもの」であり、参考文献としてOKだということです。

Die Wüstenfüchse Carell.jpg

まぁ、個人的にはどちらも面白かったので、本書よりはオススメですが、
特にカレルが最近、こんな言われ方しているのは残念ですし、
すでに亡くなっているのに可哀想ですねぇ。
著者はあえて名前は挙げていませんが、だったら別に書かなくても良いんじゃないでしょうか。
参考に"しなかった"ものの理由を中途半端に書く、という姿勢がわかりません。

カレルはドイツ軍、またはドイツ人から見た「戦記」を書く人・・と思っていますので、
ドイツ軍が好きな人は読んで面白いですし、
当然、「砂漠のキツネ」も英雄ロンメルのアフリカの戦いを
ワクワク、ニヤリとさせながら読ませてくれるものです。

Rommel_pushes_his_His_staff_car_who_was_stuck_in_the_sand.jpeg

そう思うと、カレルが「最終戦」を書き上げることがなかったのは、
ひょっとしたら良かったのかも・・と思ったりします。
「彼らは来た」や「焦土作戦」ですら、やられっぱなしのドイツ軍の戦いを
局地的には互角であるかのような書きっぷりで、なんとか救われていましたが、
「最終戦」はどうやっても救いがないですから・・。
たぶんハインリーチだけで318ページは書かないと・・。

自分は歴史研究家ではなく、単なる読書愛好家ですから、読んで面白いのが一番です。
歴史と戦争を客観的に評価したものも読みますが、
そういうのは勉強にはなりますが、大概に読んでいて楽しいものではなく、
片方の視点から描いたものは主役がハッキリして、肩入れしながら楽しく読めるものです。
なんせジューコフの回想録読んでいて、しっかりジューコフに肩入れするくらいですから・・。
第三帝国時代のドイツの人々が何を考えていたのか・・が自分が最も気になることなので、
カレルが好きなのは当たり前ですね。
以上、なんだか自己分析してしまいました。



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国防軍とヒトラー〈Ⅱ〉 [ドイツ陸軍]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

J.ウィーラー=ベネット著の「国防軍とヒトラー〈Ⅱ〉」を読破しました。

下巻である、この〈Ⅱ〉は、第2次大戦へと突き進もうとするヒトラーと
それを危惧し、彼をクーデターにより排除しようとする国防軍の様子から始まります。

国防軍とヒトラーⅡ.JPG

参謀総長ルートヴィッヒ・ベックを中心としたヒトラー抵抗派・・、
ハンマーシュタイン、ヴィッツレーベン、シュテルプナーゲル、ヘプナー、アダムといった将軍連。
ベックは陸軍最高司令官となったフォン・ブラウヒッチュにも、協力を求めますが、
彼は「軍人は服従することが義務」であるとして、ベックと共に辞任することを拒否。

Ludwig Beck.jpg

ブラウヒッチュは1938年に再婚した奥さんが熱烈なナチ党の支持者であり、
この「200%凶暴な妻の影響力」下にあったことが、
ヒトラーに抵抗できなかった要因のひとつだとしています。
そしてベックの息のかかった後任、フランツ・ハルダー新参謀総長も
チェコでの危機が回避されると、陰謀からはとりあえず手を引いてしまいます。

Franz_Halder_und_Walther_v__Brauchitsch.jpg

ここでは国防軍最高司令部(OKW)の「3羽ガラス」が紹介されていて、
「第3級の人物であることが明らかなハノーバー人、カイテル元帥は
ゼークトのもとであったなら、彼が少佐以上昇進できたかは疑問である・・」。

バイエルン人のヨードルは「彼が士官候補生のころからのナポレオン崇拝者であり、
ヒトラーに同様のものを感じ取ったことで、偉大な作戦指導者としての自分を意識した」
としています。

Alfred Josef Ferdinand Jodl.jpg

ラインラント人らしい軽妙で垢抜けした物腰のヴァーリモント
その社交技術の巧みさから陸軍(OKH)の翼を切る、OKW構想を練り、
ヒトラーに提出したということで、
総じて彼ら「3羽ガラス」がプロイセン軍部の伝統・・プロイセン人でない限りは
真に対等な立場を受け入れようとしない将校団に対する、劣等感と敵意が
「ドイツの軍事力に対するプロイセン人の支配が破壊されるのを見たい・・」という
欲望からも総統に気に入られるように努めた・・としています。

ポーランドをあっという間に占領し(ちなみに本書では作戦的な話はほとんど出てきません)、
海軍のレーダーローゼンベルクにより、ノルウェーとデンマークを占領するという
計画が出されると、陸軍はまたしても「カタストロフィだ!」として反対します。
しかし、その結果は再び総統の「直観」が専門家の職業的慎重さに勝利します。

ここに至ってヒトラー信奉者は一層熱狂的となり、懐疑的だった者は動揺し、
少数の反対派は、絶望して、表舞台から退いてしまいます。

Hitler_Wehrmacht.jpg

挙句の果てには続く西方作戦が電撃的な大勝利を収めたことで
ブラウヒュッチュ、カイテル、ルントシュテット、ライヒェナウ、
ボック、レープ、リスト、クルーゲ、ヴィッツレーベンが元帥の大盤振る舞いを受けて、
骨抜きにされてしまった感もありますね。

この〈Ⅱ〉は前半から、後の1944年、ヒトラー暗殺未遂事件と繋がっていく、
様々な人間と勢力が代わる代わる登場してきます。
カナリス提督を筆頭にハンス・オスター大佐の国防軍防諜部(アプヴェーア)。
ゲルデラーやドホナーニといった政治家たち・・。
そしてトレスコウやシュラーブレンドルフなどの参謀将校団。

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特に面白かったのがこれら抵抗派が政権を握った際のヒトラーに代わる候補者問題です。
帝政復古を目指す一派はヴィルヘルム2世の孫、ルイ・フェルディナントを
候補者とすることで、ほぼ意見の一致をみていたそうです。

この帝政復古へのドイツ人将校の想いは次のエピソードにも現れています。
オランダへ亡命していたかつての大元帥ヴィルヘルム2世が
小さな城の周りを散歩する姿をひと目でも見ようと何百人という国防軍将校が
現れたことから、SSの警備兵を配置して、彼らを遠ざけるものの、
その場の雰囲気に打ち負かされてしまったそのSS将校は、
靴の踵をカチリと鳴らして、プロイセンの近衛将校よろしく、大元帥に頭を下げた・・。

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東部戦線・・。冬将軍の前になすすべなく敗れ、ヒトラーに罷免された師団長や
軍団長の数は35名にも上り、この普通の犯罪者並みの司令官の扱われ方に
将校団の名誉と誇りが再び燃え上がります。
しかし、やる気マンマンの重鎮たち・・既に退役したベックやハンマーシュタイン、
西方司令官だったヴィッツレーベンも入院している間に
その椅子をルントシュテットに取って変わられ、
気が付けば指揮すべき兵士のいない、単なる個人となっているのでした。

Berlin,_Olympiade,_Hitler,_v__Witzleben,_Dietrich.jpg

そこでキュヒラー、クルーゲマンシュタインら、東部戦線の現役司令官たちが
共謀の打診を受けることになります。

ここからは割合良く知られた有名な話が最後まで続きます。
大の付く「優柔不断」元帥クルーゲとロンメルのヒトラー暗殺未遂事件への関与、
白バラのショルの運動と処刑から、SSヒムラーの傍観姿勢も推測、
フランス軍政官シュテルプナーゲルによる、SSとSDの逮捕/監禁事件も詳細です。

General Karl Heinrich von Stülpnagel.jpeg

特に西方の海軍司令官である前アドミラル・シェアの艦長、テオドール・クランケ提督が
この反乱鎮圧を目指し、自ら海軍部隊を率いて片をつけると脅迫したというくだりは、
一歩間違えば、陸軍vsSSから、陸軍vs海軍(SS)となっていたかも知れません。。
そしてもちろんシュタウフェンベルク大佐の爆弾が破裂して、ベルリンが大混乱となる様子も。

Admiral Kranke, General der Infanterie Walter Buhle, Hauptmann Lang, Generalfeldmarschall Erwin Rommel.jpeg

実際読み終えて、「ドイツ軍部の政治的動向について」が主題の本書がこれほど
ヒトラー暗殺計画を中心としたものであったことに驚きました。
付録ではこの1944年7月20日事件の犠牲者の詳しい名簿が載っているほどです。

確かにヒトラー政権の誕生を自ら望んで援助し、その後の暴挙を見逃し、
挙句、クーデターの失敗によって、最良の人間を絞首台に送り込むという形で
天罰を受けた国防軍・・というのが原著のタイトルに込められた意味でもあります。
しかし本書における「戦犯」の2人、〈Ⅰ〉のシュライヒャーと〈Ⅱ〉のクルーゲの断罪ぶりは、
訳者あとがきでも「極論過ぎる・・」と2人を擁護しています。

Plotzensee_nooses.jpg

翻訳版の経緯は面白く、もともと1961年に、このタイトルと分冊で発刊されたものの
1984年には原著のスタイル、「権力のネメシス」という分厚い合本版として再出版、
そして2002年に再び、元の翻訳版の姿に戻った・・ということです。
個人的には〈Ⅰ〉と〈Ⅱ〉の内容と展開の大きな違いからも、この分冊スタイルが良いと思います。





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国防軍とヒトラー〈Ⅰ〉 [ドイツ陸軍]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

J.ウィーラー=ベネット著の「国防軍とヒトラー〈Ⅰ〉」を読破しました。

著者はドイツ現代史専攻の英国の歴史家であり、戦前からドイツを訪れ、
ニュルンベルク裁判でも英国代表団の随員であったという人物です。
1年半ほど前に2巻セットで¥2800で購入しましたが、有名な本ながら主題が
「ドイツ軍部の政治的動向について」なので、難しそうだなぁと読む機会を伺ってました。

国防軍とヒトラーⅠ.JPG

第一次大戦後のドイツ国内情勢から始まる本書は
1920年代、世間から皮肉な沈黙の王として「スフィンクス」と呼ばれた
10万人国防軍司令官、ハンス・フォン・ゼークトの経歴や
彼が築こうとする国防軍の考え方、政治姿勢などが紹介されます。

特に「軍は国家に奉仕する。それは党派を超越する。」という新しい国防軍の
政治的原則は、市民としての投票権も兵役期間中は停止するほど徹底的です。

General von Seeckt.jpg

1921年、レーニンからの要請によりソ連赤軍再編成の援助を依頼されると
既に国防省内に設置していた秘密組織「R機関」を動かして
赤軍参謀本部との協力を図ります。
この機関の推進者はクルト・フォン・シュライヒャーや
フォン・ハンマーシュタインといった後の大物連中です。
やがてこの両国の参謀本部は密接に交流し、互いに使節団を送り合い
そのなかには、あのソ連が誇るトハチェフスキー元帥も含まれます。

General von Hammerstein.jpg

また、興味深かったのはヴェルサイユ条約により削減、あるいは規定されてしまった
人員以外にも、軍需という面から取り壊され、破壊された軍需工場と大量の機械。
しかし、ゼークトの方針により、巨大なクルップ社は、匿名の有限会社を
海外に設置することで、キールのゲルマニア造船所の中核スタッフがオランダ/ロッテルダムの
造船所を支配したり、トルコ、フィンランド、スペインなどでも同様に行われたことで、
「熟練した」工員たちも確保され続けたというところです。

PaulHindenburg.jpg

1925年、老元帥ヒンデンブルクが大統領に就任し、ゼークトが失脚すると
国防次官シュライヒャー少将が台頭してきます。
彼は実は本書の主役級の中心人物で、
「ワイマールにおける悪の天才であり、政治に介入する将軍の最も悪い体質を体現し、
自惚れが強く、無節操で不誠実、錯乱状態なほど陰謀に取りつかれており、
その野望は、責任よりは権力を、地位よりは力を求めることにあった」
と紹介されるほどです。ほとんどゲッベルス並みの人物評価ですね。

Kurt von Schleicher.jpg

大統領の息子やフランツ・フォン・パーペンなどを旧知の友人として持ち、
国防省の、そして後に国防大臣となる彼の情報網をフルに活用し、
この1920年代後半から1933年にかけて、混沌とするワイマールの政治情勢に
ゼークトの教えに背き、介入して行きます。
ブリューニング首相の解任に動き、左派や右派のナチ党らにも積極的に接触し、
策略を巡らせては党の分裂を狙ったりと、陰謀の網を広げます。
パーペンの首相就任に尽力したかと思えば、今度は裏切り、
しまいには、自らが望まない首相の座に就いてしまうこととなって、
逆に今までの陰謀の相手から総攻撃を受けてしまいます。

このようなことから国防軍の最高司令官となっていたハンマーシュタインも
ナチ党を一切信用していないにも関わらず、国防軍に対する脅威「突撃隊=SA」問題や、
一方の国防軍を味方につけたいヒトラーの思惑という、相思相愛の結果、
最終的にヒトラー首相が誕生することに・・。

Hitler and Von Hindenburg.jpeg

そして1934年には「長いナイフの夜」によって、エルンスト・レームを含む多数のSAの他に、
シュライヒャーも軍人として唯一、殺害されてしまいます。
その後、オーストリア首相のドルフスが暗殺され、ヒンデンブルク大統領も死亡。

それまでは軍拡政策など国防軍に都合の良いナチ党に「試験的に政権を取らせてみて」、
希望にそぐわなくなれば、力で退けられると踏んでいた国防軍も
気が付けば「総統」に対して忠誠を誓わされているといった状態に。。。

また、ゼークトのあるいはビスマルクの教えによる国防軍の対外政策とは
「ロシアと中国に対しては友好的な態度を、日本に対しては疑惑、イタリアには軽蔑、
英国とフランスには油断のない中立、ポーランドに対しては尽きることのない憎悪」を
基本とするもので、ポーランド以外はナチの政策と真っ向から対立しています。

Hitler, von Papen y von Blomberg - 1933.jpg

本書は注訳も侮れません。例えば・・
1934年に著者がライヒェナウにした質問、「次の戦争でのイタリアの役割は?」。
「イタリアが開戦時にどちらについているかは問題ではありません。なぜなら、
その戦争が終わる頃には”ヨーロッパの淫売婦”の役割を演じているでしょうから・・」。

Hitler und Reichenau.jpg

ヒトラー寄りの国防大臣、ブロムベルクの再婚に伴う、一大スキャンダルのくだりは
マジメな本書のなかでも特別変わった書きっぷりもあって、思わず笑ってしまいました。
ベルリンの警視総監ヘルドルフは、この国防大臣の新妻の過去の秘密を発見してしまいますが、
第一次大戦の騎兵将校であり、名誉心もいくらか残っていた彼は、
陸軍に対する攻撃を画策中の上司ヒムラーに書類を渡すことをせず、
良かれと思って選んだのはブロムベルクの娘婿である国防軍のとある局長・・その名も
ヴィルヘルム・カイテルという最も頼りない相手に渡し、破棄するよう示唆します。。

Heinrich Himmler, italienischer Polizeioffizier, Wolf-Heinrich Graf von Helldorf, Kurt Daluege.jpeg

案の定、このような重大な証拠を隠滅することなど、彼の道義的勇気では出来ないことから、
これをさっさとゲーリングに渡し、ゲーリングもまた、そうするのが義務と思ってヒトラーに・・。
こうしてヒトラーはヒステリーの発作に襲われた・・。

率直に言うと、この〈Ⅰ〉は「ドイツ参謀本部興亡史」の下巻を7倍程度濃くしたような内容です。
またハンマーシュタインがこれだけ登場するものは初めて読みました。
以前から気になっていた「がんこなハマーシュタイン」を買う気になってきました。
まぁ、しかし当然その前に「国防軍とヒトラー〈Ⅱ〉」へと続きます。





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ドイツ軍名将列伝 -鉄十字の将官300人の肖像- [ドイツ陸軍]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

山崎 雅弘 著の「ドイツ軍名将列伝」を読破しました。

以前に読んだなにかのドイツ軍戦記で、「ドイツには将軍が掃いて捨てるほどいる・・」
というような話がありましたが、ドイツ軍を勉強/研究されている方でも
果たして、全ての将軍を知っているのか・・と知れば知るほど疑問に感じる今日この頃です。
本書はそんなドイツ軍の将軍・・。タイトルとその副題に偽りがなければ
300名にも上る、ドイツ軍の名将を紹介した軍人名鑑です。

ドイツ軍名将列伝.JPG

まずは本書の構成から説明すると、表紙を飾る「3大名将」ともいえる、
陸軍の将官が写真とともに1人、8ページで紹介されます。
このメンバーは、グデーリアン、ホト、クライスト、マンシュタイン、
マントイフェル、モーデル、ロンメル、ルントシュテット。

続いては6ページのセカンド・クラスとされている?メンバーで、
ボック、ハインリーチ、フーベ、クルーゲ、マッケンゼン、パウルス、ラウス、
シェルナー、ヴェンクです。
以降は写真もなくなり、4ページの将官、2ページ、半ページと・・。

Guderian, Oberst Graf Strackwitz.jpg

この登場順は各々の紹介ランクのなかでのアルファベット順という
ちょっとわかり難いものですが、
自分は相変わらず、目次を見ずに最初から読破していきましたので、
次は誰かな?と想像しながら、また、写真の載っていない(ほとんどの)将官たちの
顔をどこまで思い出せるか・・などに挑戦してみたりして楽しみました。

本書に登場する「資格」の第一は、当然ながら将官であることです。
しかし戦車連隊長名を成したオッペルン=ブロニコフスキー
フランツ・ベーケなどが突然出てくると「んん?」といちいちビックリ・・。
この「資格」は最終階級なので、佐官時代に大活躍し、終戦直前に少将に昇進した
これらの軍人は、将官としての活躍が評価されているわけではないようです。

Dr-Franz-Bake.jpg

700ページの本書のうち500ページ強という、陸軍の将官がほとんどを占めていて
特に2ペーシから半ページの紹介では、さすがに知らない「名将」も登場しました。
残りの200ページ弱は武装親衛隊、空軍、海軍の名将の紹介です。
武装親衛隊はゼップ・ディートリッヒを筆頭に20名、写真付きはギレ、ハウサーに
クルト・マイヤーの4人という、ちょっと寂しい扱いです。
ビットリッヒやフェーゲラインらの有名人もサラサラっと・・。

Wilhelm_Bittrich_und_Hermann_Fegelein.jpg

ここでも、あくまで「名将」であり、前線指揮官であることが前提なので、
著名な親衛隊の将官であっても、本書の対象外となります。
例えばハイドリヒSS中将やシェレンベルクSS少将などは「武装」ではないので
出てきませんし、ヴァイクセル軍集団司令官も務めた全国指導者ヒムラーも
その事実だけで、とても「名将」として登場することは許されません・・。

これはガーランドから始まる空軍についても同様です。
空軍最高司令官のゲーリング帝国元帥も、ヒムラーと同じく、「名将」とはなりません。
ただ、ここでは爆撃機隊総監を務めた若き将軍、ディートリヒ・ペルツぐらいは
出てきても良いとは思いました。
まぁ、ペルツも名将ではない、と言われればそれまでですが、
あまりにも、陸軍に知名度の低い名将が多すぎる気もします。
カイテルも「名将」扱いなのに、最後の海軍に至っては、
わずか10名しか登場しませんしね。

Hermann Göring  Dietrich Peltz.jpeg

と、全体的に陸軍も含めて、知名度よりも実績が尊重されている本書は、
ヒトラー暗殺未遂事件に関与したことで名の知れた将軍たち、
フロムやオルブリヒト、フェルギーベルも対象外となっています。

Fromm, Speer, Dönitz und Kehrl.jpg

また本書ではその将官の人間性にはほとんど触れられていません。
もちろん、文字数の制約もあるでしょうし、人間味溢れるエピソードなどは
どこまで事実か不明であったり、客観的な評価になりえないといった理由もあるでしょう。
なので、本書はそのような内容(「肖像」というイメージ)を求める方には不向きな本といえます。

実際、この手の本は、読み手の知識と興味に左右されますから、
「ドイツ軍の名将」というキーワードに反応する、全ての人を満足させることは不可能です。
人によっては「日本人向けの軍人名鑑なんだから、アイウエオ順で紹介せんかい!」とか
「300人も名将なんていないんだから、67人位に絞って、一人一人をもっと詳しく!」とか
「全員の写真を載せろ!」や「お決まりのポートレートじゃない珍しい写真を!」とか
ちょっと妄想してみただけでも、いろいろな意見が想像出来ます。。

Field Marshall Walter Model visits the 246 Volksgrenadier Division Oct 1944.jpg

著者のあとがきでは、「一冊通して読むことで、ドイツ軍の組織、戦争序盤の優位と
中盤以降の変化という興亡を従来とは別の視点で再認識できることも目的として
取り組んだ」と書かれています。

確かに個々の将官の紹介では彼らが戦い、率いた部隊の戦役が時系列に、
かつ、その作戦名(「白の場合」、「バルバロッサの場合」など)も統一されて
出てくることで、著者の狙いは良く伝わってくるものです。

この点で言えば、あくまで個々の内容というより、構成の問題となりますが、
最初に書いたような、知名度や戦功でグループ分けされたアルファベット順の紹介ではなく、
1939年の開戦から1945年の終戦にかけた時系列の戦役で、主に名を残した将官順・・
例えば、ブラウヒッチュとハルダーといったOKHの2人と、
ボックとルントシュテットのポーランド戦の軍集団司令官の2人から始まり、
グデーリアンやロンメル、ガーランド、デーニッツなどの攻勢期の名将たち、そして
ハイリーチやヴェンク、シェルナーなどの最終戦で活躍した将官で終わる・・
という順番のほうが、著者の意図を達成しやすかったのでは・・と思います。

Rommel with Johannes Blaskowitz and von Rundstedt.jpg

特に本書の登場順は、「掴みは良い」としても、意味のあるものとは思えませんし、
陸軍以外がオマケ的な位置づけのように感じる以上、
3軍と武装親衛隊に分ける必要性もあまり感じません。

そうは言っても、このようなことは副次的な問題で、個人的には「昇進履歴」と「役職」、
「受勲」といった情報と、様々な本を読破中に気になった将軍を調べるときに
一番役に立ちそうな、「ドイツ語名」が書かれていることで、
中間的な参考資料としてもなかなか重宝しそうな一冊です。
本来、読破完了した本は、我が家の「独破済本棚」に収容されるんですが、
本書は、すぐに手の届く場所に置いておくことになりそうですね。

von Kluge_Himmler_Donitz_Keitel.jpg

シリーズとして将官ではない、佐官や尉官ものも出して欲しい気もしますが、
しょうもない悪人や無能軍人を集めたような「第三帝国の悪人たち」みたいな
本が出たら楽しいですけどね。。。



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