SS戦車隊 [パンツァー]
ど~も。ヴィトゲンシュタインです。
ヴィル・フェイ著の「SS戦車隊」を読破しました。
著者のフェイはSS第102重戦車大隊のティーガー戦車長を務めた人物で
ノルマンディでの戦いから戦車駆逐班としてベルリン防衛戦まで
戦い抜いたという経歴をもっています。
1943年の第3次ハリコフ戦から始まる本書は、主に上巻においては
第1SS師団ライプシュタンダルテ、第2SS師団ダス・ライヒ、第3SS師団トーテンコップ
各戦車連隊に所属する戦車長たちの戦記、または戦闘日誌で構成され、
続く下巻ではSS第101(501)重戦車大隊~SS第103(503)重戦車大隊の
ケーニッヒスティーガーの戦いざまが中心となっています。
著者も含めほとんど無名の若き戦車長たちの戦闘記録ですから、
その大局的な状況、例えば師団や軍レベルの置かれた状況は
最低限の記述しかありません。
このために、ある程度の戦役を理解している人でないと
ちょっと難解な所もあるかも知れませんね。
それを補っているのが大部分のページに小さいながらも掲載された写真と解説で
最初のダス・ライヒの場面では
戦車連隊長のタイクゼンSS中佐の写真が載っているという具合です。
最近、個人的に興味のあるタイクゼンSS中佐は、本文中にも度々登場して来て
その男っぷりを見せつけています。
う~ん、格好良いですね。ファンになりました。
ライプシュタンダルテやそれを母体とする第12SS師団ヒトラー・ユーゲント、
SS第101重戦車大隊では、マックス・ヴュンシェからパイパー、ヴィットといった有名どころも
しっかりと、ヴィットマンに至っては「チェルカッシィ」の戦いの記録も出てきます。
アルデンヌ攻勢におけるダス・ライヒ所属のパンター戦車の戦いはとても印象的です。
志願して通信手となったばかりの曹長は次々と被弾する衝撃波に耐え切れず
「ここから出してくれ!」と喚きはじめ、
とうとう完全にイカレてしまい、戦車から飛び出して行った・・。
この本ではどちらかというと、ダス・ライヒの記録が多く含まれています。
パンター乗りとして有名なエルンスト・バルクマンSS伍長はある意味エース格です。
剣柏葉騎士十字章受拝者として有名なわりには
あまり翻訳されたものに登場してこない
デア・フューラー連隊長のオットー・ヴァイディンガーSS中佐も
(小さいけど)写真付きです。
キュストリン要塞の攻防ではヒトラーの死守命令を無視して脱出した要塞司令官、
ライネフェルトSS中将が逮捕されたという話がありました。
この人はあのワルシャワ反乱の鎮圧部隊を当初指揮した人ですね。
キュストリン要塞の司令官だったとはまったく知りませんでした。
後半、ソ連軍に包囲されたブッセの第9軍がヴェンクの第12軍と合流すべく
西方への脱出を目指す戦いでは、
元グロースドイチュラント戦車連隊長ラングカイト少将率いる
クーアマルク師団もSS重戦車大隊と共に見事な活躍をみせています。
最後のベルリン防衛戦ではシャルルマーニュ大隊長アンリ・フェネSS大尉による
戦記がとても興味深く読めました。
戦後、帰国したフランスでの有罪判決から開放されるまで記されています。
また、ナチ党官房長官マルティン・ボルマンが少将の制服に身を包み、
ベルリンから脱出を図る様子も出てきます。
名戦車パンターによる多数の戦果より、
Ⅳ号戦車と鹵獲T-34で60両以上もの戦果を挙げた
強者を賞賛する戦車兵の感覚が知ることが出来たり、
生々しい戦車内での戦闘の様子や、
ティーガーをまるで生きている友達のように扱う戦車兵たちの姿も楽しめますが、
こう様々なドイツ本を読んでいると、以前に印象的なチョイ役で出ていた人物が
突然、出てきたりすると「アイツか?!」と嬉しい驚きがあって、こういうのも良いもんです。
ヴィル・フェイ著の「SS戦車隊」を読破しました。
著者のフェイはSS第102重戦車大隊のティーガー戦車長を務めた人物で
ノルマンディでの戦いから戦車駆逐班としてベルリン防衛戦まで
戦い抜いたという経歴をもっています。
1943年の第3次ハリコフ戦から始まる本書は、主に上巻においては
第1SS師団ライプシュタンダルテ、第2SS師団ダス・ライヒ、第3SS師団トーテンコップ
各戦車連隊に所属する戦車長たちの戦記、または戦闘日誌で構成され、
続く下巻ではSS第101(501)重戦車大隊~SS第103(503)重戦車大隊の
ケーニッヒスティーガーの戦いざまが中心となっています。
著者も含めほとんど無名の若き戦車長たちの戦闘記録ですから、
その大局的な状況、例えば師団や軍レベルの置かれた状況は
最低限の記述しかありません。
このために、ある程度の戦役を理解している人でないと
ちょっと難解な所もあるかも知れませんね。
それを補っているのが大部分のページに小さいながらも掲載された写真と解説で
最初のダス・ライヒの場面では
戦車連隊長のタイクゼンSS中佐の写真が載っているという具合です。
最近、個人的に興味のあるタイクゼンSS中佐は、本文中にも度々登場して来て
その男っぷりを見せつけています。
う~ん、格好良いですね。ファンになりました。
ライプシュタンダルテやそれを母体とする第12SS師団ヒトラー・ユーゲント、
SS第101重戦車大隊では、マックス・ヴュンシェからパイパー、ヴィットといった有名どころも
しっかりと、ヴィットマンに至っては「チェルカッシィ」の戦いの記録も出てきます。
アルデンヌ攻勢におけるダス・ライヒ所属のパンター戦車の戦いはとても印象的です。
志願して通信手となったばかりの曹長は次々と被弾する衝撃波に耐え切れず
「ここから出してくれ!」と喚きはじめ、
とうとう完全にイカレてしまい、戦車から飛び出して行った・・。
この本ではどちらかというと、ダス・ライヒの記録が多く含まれています。
パンター乗りとして有名なエルンスト・バルクマンSS伍長はある意味エース格です。
剣柏葉騎士十字章受拝者として有名なわりには
あまり翻訳されたものに登場してこない
デア・フューラー連隊長のオットー・ヴァイディンガーSS中佐も
(小さいけど)写真付きです。
キュストリン要塞の攻防ではヒトラーの死守命令を無視して脱出した要塞司令官、
ライネフェルトSS中将が逮捕されたという話がありました。
この人はあのワルシャワ反乱の鎮圧部隊を当初指揮した人ですね。
キュストリン要塞の司令官だったとはまったく知りませんでした。
後半、ソ連軍に包囲されたブッセの第9軍がヴェンクの第12軍と合流すべく
西方への脱出を目指す戦いでは、
元グロースドイチュラント戦車連隊長ラングカイト少将率いる
クーアマルク師団もSS重戦車大隊と共に見事な活躍をみせています。
最後のベルリン防衛戦ではシャルルマーニュ大隊長アンリ・フェネSS大尉による
戦記がとても興味深く読めました。
戦後、帰国したフランスでの有罪判決から開放されるまで記されています。
また、ナチ党官房長官マルティン・ボルマンが少将の制服に身を包み、
ベルリンから脱出を図る様子も出てきます。
名戦車パンターによる多数の戦果より、
Ⅳ号戦車と鹵獲T-34で60両以上もの戦果を挙げた
強者を賞賛する戦車兵の感覚が知ることが出来たり、
生々しい戦車内での戦闘の様子や、
ティーガーをまるで生きている友達のように扱う戦車兵たちの姿も楽しめますが、
こう様々なドイツ本を読んでいると、以前に印象的なチョイ役で出ていた人物が
突然、出てきたりすると「アイツか?!」と嬉しい驚きがあって、こういうのも良いもんです。
こちら独破しました。
安かった上巻だけ先行購入して独破済みでした。
その当時はあまり予備知識が無かったので今ひとつ理解できませんでしたが、
下巻はかなり楽しめました。特に第9軍の脱出行、臨場感がすごかったです。
ケーニヒスティーガー奮戦してますね。いつか戦車博物館に行って見てみたいです。
上巻は折を見て読み直そうと思います。
シャルルマーニュ師団についてもかなり興味が湧いたので、
直ちに「ナチ占領下のパリ」落札しました。
by コメコン (2011-03-21 19:17)
ど~も。
本書は戦車兵の視点からの記述ですから、確かに臨場感がありますねぇ。
下巻は特に「最終戦」的な展開だし、個人的にも以前から大好きな白ワイン、コルトン・シャルルマーニュと同じ、武装SS師団というのもあって、実に印象的でした。
「ナチ占領下のパリ」も全体的にとても良い本だと思いますよ。
自分も新婚旅行は「ムンスター戦車博物館」かなぁ・・。そんなの許してくれる奥さんが見つかるかどうかですが、ツアーのオプションで・・。
by ヴィトゲンシュタイン (2011-03-21 20:38)