ドイツ高射砲塔 連合軍を迎え撃つドイツ最大の軍事建造物 [ドイツ空軍]
ど~も。ヴィトゲンシュタインです。
広田 厚司 著の「ドイツ高射砲塔」を読破しました。
過去に「WW2ドイツの特殊作戦」や「武装親衛隊」、「ドイツ列車砲&装甲列車戦場写真集」
を紹介している著者の一冊がまたまた登場です。
去年の暮れに出た257ページの本書は、今年の2月に「ベルリン 地下都市の歴史」という本で
ベルリンの3つの高射砲塔について勉強したのもあって、すぐに読むつもりでいましたが、
なんとなく時間が経ってしまいました。
正直、著者の本はちょっと雑に感じるので、好きと言うわけではありませんが、
他にはない興味深いものがテーマとなっているので、読まざるを得ません。
「はじめに」では、読者に予備知識を与えるために、若干のポイントを整理します。
それによると高射砲塔とは「二塔」で一組構成となっていて、
高射砲が配備された塔は「G戦闘塔」、もうひとつは「L指揮塔」と呼ばれ、
それぞれ500mの間隔をもって立っていたということです。
そしてベルリンの3ヵ所だけでなく、ハンブルクに2ヵ所、ウィーンにも3ヵ所建造され、
これらも時期によって第1世代から第3世代と分類。
いきなり写真も盛りだくさんで、なかなか理解しやすいですね。
本文は1940年の西方電撃戦後、ドイツによるロンドン爆撃に対抗する形で始まった
英爆撃機によるベルリン爆撃が・・。
その時の様子をウィリアム・シャイラーの「ベルリン日記」から抜粋します。
この第三帝国の首都爆撃にショックを受けたヒトラーが重高射砲を装備した
巨大な防空塔を建設することが命じ、総統自らスケッチ。
このデッサンの写真も掲載されています。
建築責任者はアルベルト・シュペーアで、この若き建築家が進めていた「ゲルマニア計画」の中に
巨大な高射砲塔も偉大な建造物として組み込まれるのでした。
最初の高射砲塔はティーアガルテン公園内に建てられた有名な「動物園(ツォー)高射砲塔」です。
1941年4月に完成し、一辺が70.5m、高さ39m。指揮塔は2/3ほどのサイズですが、高さは同じ。
1943年以降の武装は連装128㎜砲四基計八門に、4連装20㎜機関砲もタップリと装備。
指揮塔にも4連装20㎜機関砲の他に、37㎜砲数門が配備されていますが、
こちらはレーダー装置や光学式測距儀、高射算定機の装備がメインです。
敵爆撃機の接近は指揮塔から戦闘塔の2次指揮所へと送られ、
第1高射砲師団第123高射砲大隊の要員たちが5Fの待機所から飛び出して、
らせん階段を駆け上がって戦闘準備・・という仕組みです。
外壁2.5mのコンクリートで覆われた高射砲塔には装甲弾薬室のほか、
3Fには空軍病院や美術品の保管庫も兼ね、空襲時には市民の退避壕としても活躍。
収容人数は15000名ですが、実際にはその倍の数の市民が押し寄せたそうです。
「ベルリン 地下都市の歴史」では地下に防空壕を作るより、
地上の方が建築費用が安く上がるという理由もあって、
このような巨大な防空壕が作られるようになった・・といったことだったと思いますが、
敵爆撃機を撃墜するのに、このような巨大建築物が必要なのか・・? とも考えていますので、
そうなるとやっぱり、この巨大高射砲塔は、防空壕に高射砲塔の機能を持たせたモノ・・
ということで良い気がします。本書ではさすがにそうは書いていませんが・・。
ティーアガルテンから東へ7㌔離れた軍需工場地帯に2番目の高射砲塔として建てられたのが
フリードリヒスハイン高射砲塔です。
レーダーやサーチライトはBdMの若い女性たちによって操作されていたそうですが、
戦争後半には砲自体もヒトラー・ユーゲントや14歳以上の空軍補助員の少年が操作したりと、
このあたりも第6章で詳しく書かれています。
3番目に建てられたベルリンの高射砲塔はフンボルトハイン高射砲塔です。
そしてここからはベルリンの高射砲塔を巡るエピソードが登場し、
ハンナ・ライチュが終戦間際に上空から見た「ドイツ敗戦の象徴のよう」という話や、
「戦車キラー」のルーデル大佐が片足を失って、ここの病院へ運ばれた件など・・。
これはドイツ週間ニュースでもベッドでインタビューに答えるシーンを見たことがあります。
第4章は西側連合軍による「ベルリン爆撃」がどのように行われたのかに20ページほどを割き、
続く第5章も「ベルリン包囲戦と高射砲塔」と題して、東から迫るJS重戦車やT-34といった
ソ連軍戦車を迎撃する高射砲の活躍・・。このような目標は爆撃機迎撃より
遥かに容易だったそうですが、ハチハチの威力を知っていれば、それも当然です。
それにしてもソ連軍203㎜砲の重榴弾の直撃を受けてもビクともせず、
逆に敵戦車を狙い撃ちという最終戦の1シーンは、想像するだけでグッ・・ときますね。
第7章では「高射砲塔の武装」として、ハチハチから105㎜砲、
そして128㎜高射砲の性能や運用などが述べられ、
第8章は指揮塔の「迎撃管制システム」でレーダーやサーチライトを紹介します。
これらを踏まえて第9章では「高射砲防空戦」として、高射砲塔から離れて、
ドイツ高射砲部隊のドイツ各地での戦いへ・・。
中盤から後半にかけては「高射砲塔」とはちょっと気色の違う展開となっていましたが、
第10章になってようやく「ハンブルクの高射砲塔」が。。
ベルリンの3基が完成後、造船所と海軍基地のあるハンブルクにも高射砲塔を建設することを
命じたヒトラー。ヘイゲンガイストフェルト高射砲塔はベルリンと同じ第1世代形式ですが、
ヴィルヘルムスブルク高射砲塔は、改良された第2世代で、
一辺は57mと小ぶりですが、高さは41.6mと若干高くなります。
砲台も角型から耐弾性の良い円筒型に改められているのも大きな特徴です。
ちなみに4基の砲台はABCDで、一番砲はアントン、以下、ベルタ、シーザー、ドーラと
ドイツ軍の一般的な呼称です。確かBは「ブルーノ」というのも良く聞きますが、
海軍も同じというのがなんとなく不思議なんですけどね。
この章では有名な「ハンブルク空襲」についても詳しく書かれています。
連合軍側でいうところの「ゴモラ作戦」としても知られている、
長期間に渡って徹底的に繰り返され、市の75%が壊滅した・・という
非人道的な無差別爆撃です。
最後の章は「ウィーンの高射砲塔」です。
1942年9月になってから、オーストリアの首都、ウィーンを空襲から守るために
ヒトラー命令が出されますが、物資と労働力不足から完成時期もまちまちに・・。
そりゃ、第6軍がスターリングラードで戦っている時期ですから大変です。。
アーレンベルク高射砲塔は、ハンブルクのヴィルヘルムスブルク高射砲塔と同じ第2世代ですが、
シュティフトカセルン高射砲塔とアウガルテン高射砲塔は第3世代である、
43m四方の基礎上に54mの円筒状の塔と、その姿は大きく変わっています。
そして戦後の高射砲塔・・。
ベルリンの3基は英仏ソの各国が破壊したのは「ベルリン 地下都市の歴史」でも書きましたが、
ハンブルクのヴィルヘルムスブルク高射砲塔は内部爆破されて、現在は外壁が残っているだけ。
ヘイゲンガイストフェルト高射砲塔は、ドイツ放送局がスタジオとして利用した後、
音楽学校やナイトクラブとして使用しているそうです。
ウィーンのシュティフトカセルン高射砲塔はオーストリア陸軍の施設となり、
アウガルテン高射砲塔もソ連軍が破壊に失敗し、現在もその姿のまま。。
アーレンベルク高射砲塔は美術関係の保存所として活用されているとのことです。
ドイツ空軍による「ベルギーのロッテルダム爆撃」と数回出てきたり、
軍需相のフリッツ・トートがいちいち「SS大将」と書かれていたりと、
正しくは「SA大将」だと思いますが、どちらにしてもトート博士にこの肩書きを
あえてつける必要性は感じませんし、書かれたものも読んだ記憶が無いので
相変わらず、ちょっとどうなの・・?? と思わせるところがあります。
独破した感想としては、もっと「高射砲塔」に絞って欲しかったですが、
それだけで250ページの分量が書けるだけのネタがなかったのかも知れません。
個人的には高射砲塔以外の高射砲部隊や子供、女性の補助部隊の話にまで
及んでいるなら、「高射砲戦功章」ぐらいには触れて欲しかったですけどねぇ。
ちょっと悪口を書きましたが、それでも文庫で安いですし、写真もタップリですから、
興味のある方は読まれてみてはどうでしょうか。
広田 厚司 著の「ドイツ高射砲塔」を読破しました。
過去に「WW2ドイツの特殊作戦」や「武装親衛隊」、「ドイツ列車砲&装甲列車戦場写真集」
を紹介している著者の一冊がまたまた登場です。
去年の暮れに出た257ページの本書は、今年の2月に「ベルリン 地下都市の歴史」という本で
ベルリンの3つの高射砲塔について勉強したのもあって、すぐに読むつもりでいましたが、
なんとなく時間が経ってしまいました。
正直、著者の本はちょっと雑に感じるので、好きと言うわけではありませんが、
他にはない興味深いものがテーマとなっているので、読まざるを得ません。
「はじめに」では、読者に予備知識を与えるために、若干のポイントを整理します。
それによると高射砲塔とは「二塔」で一組構成となっていて、
高射砲が配備された塔は「G戦闘塔」、もうひとつは「L指揮塔」と呼ばれ、
それぞれ500mの間隔をもって立っていたということです。
そしてベルリンの3ヵ所だけでなく、ハンブルクに2ヵ所、ウィーンにも3ヵ所建造され、
これらも時期によって第1世代から第3世代と分類。
いきなり写真も盛りだくさんで、なかなか理解しやすいですね。
本文は1940年の西方電撃戦後、ドイツによるロンドン爆撃に対抗する形で始まった
英爆撃機によるベルリン爆撃が・・。
その時の様子をウィリアム・シャイラーの「ベルリン日記」から抜粋します。
この第三帝国の首都爆撃にショックを受けたヒトラーが重高射砲を装備した
巨大な防空塔を建設することが命じ、総統自らスケッチ。
このデッサンの写真も掲載されています。
建築責任者はアルベルト・シュペーアで、この若き建築家が進めていた「ゲルマニア計画」の中に
巨大な高射砲塔も偉大な建造物として組み込まれるのでした。
最初の高射砲塔はティーアガルテン公園内に建てられた有名な「動物園(ツォー)高射砲塔」です。
1941年4月に完成し、一辺が70.5m、高さ39m。指揮塔は2/3ほどのサイズですが、高さは同じ。
1943年以降の武装は連装128㎜砲四基計八門に、4連装20㎜機関砲もタップリと装備。
指揮塔にも4連装20㎜機関砲の他に、37㎜砲数門が配備されていますが、
こちらはレーダー装置や光学式測距儀、高射算定機の装備がメインです。
敵爆撃機の接近は指揮塔から戦闘塔の2次指揮所へと送られ、
第1高射砲師団第123高射砲大隊の要員たちが5Fの待機所から飛び出して、
らせん階段を駆け上がって戦闘準備・・という仕組みです。
外壁2.5mのコンクリートで覆われた高射砲塔には装甲弾薬室のほか、
3Fには空軍病院や美術品の保管庫も兼ね、空襲時には市民の退避壕としても活躍。
収容人数は15000名ですが、実際にはその倍の数の市民が押し寄せたそうです。
「ベルリン 地下都市の歴史」では地下に防空壕を作るより、
地上の方が建築費用が安く上がるという理由もあって、
このような巨大な防空壕が作られるようになった・・といったことだったと思いますが、
敵爆撃機を撃墜するのに、このような巨大建築物が必要なのか・・? とも考えていますので、
そうなるとやっぱり、この巨大高射砲塔は、防空壕に高射砲塔の機能を持たせたモノ・・
ということで良い気がします。本書ではさすがにそうは書いていませんが・・。
ティーアガルテンから東へ7㌔離れた軍需工場地帯に2番目の高射砲塔として建てられたのが
フリードリヒスハイン高射砲塔です。
レーダーやサーチライトはBdMの若い女性たちによって操作されていたそうですが、
戦争後半には砲自体もヒトラー・ユーゲントや14歳以上の空軍補助員の少年が操作したりと、
このあたりも第6章で詳しく書かれています。
3番目に建てられたベルリンの高射砲塔はフンボルトハイン高射砲塔です。
そしてここからはベルリンの高射砲塔を巡るエピソードが登場し、
ハンナ・ライチュが終戦間際に上空から見た「ドイツ敗戦の象徴のよう」という話や、
「戦車キラー」のルーデル大佐が片足を失って、ここの病院へ運ばれた件など・・。
これはドイツ週間ニュースでもベッドでインタビューに答えるシーンを見たことがあります。
第4章は西側連合軍による「ベルリン爆撃」がどのように行われたのかに20ページほどを割き、
続く第5章も「ベルリン包囲戦と高射砲塔」と題して、東から迫るJS重戦車やT-34といった
ソ連軍戦車を迎撃する高射砲の活躍・・。このような目標は爆撃機迎撃より
遥かに容易だったそうですが、ハチハチの威力を知っていれば、それも当然です。
それにしてもソ連軍203㎜砲の重榴弾の直撃を受けてもビクともせず、
逆に敵戦車を狙い撃ちという最終戦の1シーンは、想像するだけでグッ・・ときますね。
第7章では「高射砲塔の武装」として、ハチハチから105㎜砲、
そして128㎜高射砲の性能や運用などが述べられ、
第8章は指揮塔の「迎撃管制システム」でレーダーやサーチライトを紹介します。
これらを踏まえて第9章では「高射砲防空戦」として、高射砲塔から離れて、
ドイツ高射砲部隊のドイツ各地での戦いへ・・。
中盤から後半にかけては「高射砲塔」とはちょっと気色の違う展開となっていましたが、
第10章になってようやく「ハンブルクの高射砲塔」が。。
ベルリンの3基が完成後、造船所と海軍基地のあるハンブルクにも高射砲塔を建設することを
命じたヒトラー。ヘイゲンガイストフェルト高射砲塔はベルリンと同じ第1世代形式ですが、
ヴィルヘルムスブルク高射砲塔は、改良された第2世代で、
一辺は57mと小ぶりですが、高さは41.6mと若干高くなります。
砲台も角型から耐弾性の良い円筒型に改められているのも大きな特徴です。
ちなみに4基の砲台はABCDで、一番砲はアントン、以下、ベルタ、シーザー、ドーラと
ドイツ軍の一般的な呼称です。確かBは「ブルーノ」というのも良く聞きますが、
海軍も同じというのがなんとなく不思議なんですけどね。
この章では有名な「ハンブルク空襲」についても詳しく書かれています。
連合軍側でいうところの「ゴモラ作戦」としても知られている、
長期間に渡って徹底的に繰り返され、市の75%が壊滅した・・という
非人道的な無差別爆撃です。
最後の章は「ウィーンの高射砲塔」です。
1942年9月になってから、オーストリアの首都、ウィーンを空襲から守るために
ヒトラー命令が出されますが、物資と労働力不足から完成時期もまちまちに・・。
そりゃ、第6軍がスターリングラードで戦っている時期ですから大変です。。
アーレンベルク高射砲塔は、ハンブルクのヴィルヘルムスブルク高射砲塔と同じ第2世代ですが、
シュティフトカセルン高射砲塔とアウガルテン高射砲塔は第3世代である、
43m四方の基礎上に54mの円筒状の塔と、その姿は大きく変わっています。
そして戦後の高射砲塔・・。
ベルリンの3基は英仏ソの各国が破壊したのは「ベルリン 地下都市の歴史」でも書きましたが、
ハンブルクのヴィルヘルムスブルク高射砲塔は内部爆破されて、現在は外壁が残っているだけ。
ヘイゲンガイストフェルト高射砲塔は、ドイツ放送局がスタジオとして利用した後、
音楽学校やナイトクラブとして使用しているそうです。
ウィーンのシュティフトカセルン高射砲塔はオーストリア陸軍の施設となり、
アウガルテン高射砲塔もソ連軍が破壊に失敗し、現在もその姿のまま。。
アーレンベルク高射砲塔は美術関係の保存所として活用されているとのことです。
ドイツ空軍による「ベルギーのロッテルダム爆撃」と数回出てきたり、
軍需相のフリッツ・トートがいちいち「SS大将」と書かれていたりと、
正しくは「SA大将」だと思いますが、どちらにしてもトート博士にこの肩書きを
あえてつける必要性は感じませんし、書かれたものも読んだ記憶が無いので
相変わらず、ちょっとどうなの・・?? と思わせるところがあります。
独破した感想としては、もっと「高射砲塔」に絞って欲しかったですが、
それだけで250ページの分量が書けるだけのネタがなかったのかも知れません。
個人的には高射砲塔以外の高射砲部隊や子供、女性の補助部隊の話にまで
及んでいるなら、「高射砲戦功章」ぐらいには触れて欲しかったですけどねぇ。
ちょっと悪口を書きましたが、それでも文庫で安いですし、写真もタップリですから、
興味のある方は読まれてみてはどうでしょうか。
高射砲塔(フラックタワー)大好きです。今回の記事、巨大建造物フェチの私としてコメントせずにいられません。
ベルリンの高射砲塔が地上に建てられた理由としては、ベルリンは地下を掘ると大量の地下水が湧き出てくるので地下壕建設には不都合だったという記述を何かで読んだ記憶があります。(総統地下壕は例外?)
また空襲で高射砲塔に逃げ込んだ市民が死に直面して老若男女入り乱れて××したという個人的に大変興味深い逸話もあります。
ヘイゲンガイストフェルト高射砲塔がナイトクラブとして再利用されているのも、うなずける気がします。(一度は行ってみたい~)
by Edelmann (2012-08-06 00:30)
Edelmannさん。こんにちは。
>ベルリンは地下を掘ると大量の地下水が湧き出てくるので地下壕建設には不都合だった
これは確かにそうですね。以前に紹介した「ベルリン 地下都市の歴史」にもそのようなことが書かれていました。
そして「老若男女入り乱れて××・・」は、ボクも大いに興味のあるところですが、総統地下壕の隣の大きな官邸地下壕や、ティーアガルテン公園の茂みで?男女が「××」というのは良く読みますけども、高射砲塔で・・っていうのもありましたか・・。
男は死を意識すると「子孫を残そうとする本能が働き」、未経験の女子は「どうせ奪われるならソ連兵ではなく同胞に」ということのようでしたが、男の場合はどうなんでしょうね。ちょっと都合の良い解釈のような・・。
それから巨大建造物フェチとはまた素晴らしいですね。
いま、ちょっと調べ物して発見したんですが、ピットロードというメーカーから、このフラックタワーの組み立てキットが発売されていました。1/700スケールで、「G戦闘塔」、「L指揮塔」のセット。おまけにヤークトタイガー、エレファント、ナースホルンが各2両ずつ付いて・・、1万円ちょっとです。コレは気になりますが、1/700は結構小さいですね。。
by ヴィトゲンシュタイン (2012-08-06 12:32)
ヴィトゲンシュタイン様、こんばんは。
「ドイツ高射砲塔」、私も最近読みました。文体も平易で分かりやすかったです。軍事的な目的だけでなく第三帝国のモニュメント的要素も込められてるとは驚きでした。確かにヒトラー好みの壮大な建造物ですね。どうも第三帝国の兵器は性能だけでなく威圧感というか、迫力というか、力強さや重厚感などを意図的にデザインされてるようです。私の大好きなティーガーⅠ型戦車などその典型。高射砲塔って国民向けのプロバガンダ的要素が強いんでしょうね。
私が高射砲塔を知ったのは宮崎駿氏の「雑草ノート」がキッカケでした。どこまでが事実でどこまでがフィクションなのかすっかり騙されましたが。面白い本ですよ。「未来少年コナン」の三角塔なんかも高射砲塔がモデルなのかな?三角塔も要塞化した防災施設のようでしたから。
しかし、この高射砲塔のアイディアは大地震や津波などの大災害の防災施設として復活しませんかね。役所そのものを要塞化するとか・・・。
by レオノスケ (2012-08-06 23:10)
今月「ハンブルグの高射砲塔参り」を予定している、独破戦線ドイツ特派員のIZMです。w 旦那はやる気無さそうにですが、ぶっちゃけ彼がついてこなくてもwワタシ一人(&子ども)で行く気満々です。行く前のタイミングにこのレビューが読めて感謝感激。
巨大建造物フェチという方もいるんですねえ。。。
ワタシはビルの工事現場に惹かれるものがありますが。あのクレーンが刺さってる感じが何ともいえません。
レオノスケさんのコメも面白いですね。
>「未来少年コナン」の三角塔なんかも高射砲塔がモデルなのかな?
言われてみるとそんな気も!!!
これからの日本の防災対策の公共事業が役所の要塞化とか、斬新過ぎて鼻血がでそうです。
by IZM (2012-08-07 05:12)
こんにちは、ヴィトゲンシュタインさん。
結構、辛口のコメントですね~。
でも、そうですね、納得。
私なんて高射砲塔の存在を知らなかったので、というかまさかこんな形状の
シロモノなんて想像していなかったので、読んで目からうろこでした。
ベルリン守備よりも防空壕としての役割が大きかったようですが
でも、強固な造りでしっかりと市民を守ったのだから
ちゃんと役目(?)は果たしたという点では優秀だったんだなーと思いました。
地下に建設するよりも地上の方が安上がりだとういう話、納得しました。
どうして危ない上に向かって建物を造るのかと思っていたんですよ。
あ!私もちょっとどうなのってところ見つけました。
ベルリンのフンボルトハイン高射砲塔の写真(256ページ)、
これはツォー高射砲塔だぞと(笑)。
単純ミスなんですかねえ。
しかし、私もこのテーマ、興味があります。
高射砲塔専門の本って、他にないですよねえ。。。。
by しゅり (2012-08-07 09:44)
レオノスケさん。こんにちは。
>確かにヒトラー好みの壮大な建造物ですね。
そうですね。ボクは以前から、なんでこんなデカい高射砲塔が必要なのか・・?と疑問に思っていましたが、本書のヒトラーのデッサンとか、ゲルマニア計画などの記述も含めて考えると、もともとのゲルマニア計画では、ベルリンが爆撃を受けるなんてことは想定していませんし、攻撃一辺倒で防御嫌いのヒトラーからしてみれば、大っぴらに防空壕なんて作るわけにもいかず、そのような結果、後々「第三帝国のモニュメント的要素も込められ」た、1000年帝国として後世にも残る、頑丈で巨大な建築物になった・・という気がしています。
「未来少年コナン」の三角塔というのはちょっとわからなくてスイマセン。
でも「宮崎駿の雑想ノート」・・、すっかり忘れてました。いまamazonのお気に入りに登録しました。これ面白そうですね。今年中には。。
>大災害の防災施設として
う~む。。レオノスケさんのコメントだとシビアに感じます。
by ヴィトゲンシュタイン (2012-08-07 12:04)
ドイツ特派員のIZMさん。ご苦労様です。。
>今月「ハンブルグの高射砲塔参り」を予定
まるでボクが指令を出してるみたいで、相変わらず恐ろしいですね。。
Edelmannさんも書かれてましたが、本書で初めてハンブルグの高射砲塔を知って、いつの日かドイツ本土に侵攻した暁には、訪れてみたいスポットのひとつになりました。
記事を楽しみにしています。
by ヴィトゲンシュタイン (2012-08-07 12:12)
しゅりさん。ど~も。
本書はしゅりさんに先を越されていましたが、部分的にかぶりましたかねぇ??パクッたと言われるのも困るので、人のレビューは忘れて書いているんですが・・。
まぁ、今回もちょっと辛口でしたが、なんでもかんでも褒めるっていうのもね。つまらないミスがあると、他の部分も怪しく感じて、初めて知ったことでも信用できなくなるんですよね。
著者の問題っていうより、しゅりさんも言われる「単純ミス」は編集者がちゃんとチェックしろよ!!っていう思いです。
by ヴィトゲンシュタイン (2012-08-07 12:26)
こんばんは。レスありがとうございます。
>攻撃一辺倒で防御嫌いのヒトラーからしてみれば、大っぴらに防空壕なんて作るわけにもいかず・・・
ナルホド!極めて第三帝国的な建造物なんですね!ますます面白いです。
>「雑草ノート」⇒「雑想ノート」でしたね。すみません。この本のお話はみんな面白いのですが「特設空母・安松丸物語」がオススメです。映画化してくれないかな。
>レオノスケさんのコメントだとシビア・・・
高射砲塔の防災施設化は、こんなものが実際に身近にあったら単純に面白いだろうなーと思った次第。巨大な建造物や機械はそれだけで大いに魅力的に感じてしまうしょうもない人間でして・・・。防災のためという理由は完全に後付でした。考え込ませてしまってスミマセン。
これからも楽しい本の独破を期待しております。
by レオノスケ (2012-08-07 20:49)
ハンブルグの高射砲塔参りから先ほど帰って来ました。(`・ω・´)ゞビシッ!
早速ハイリゲンガイストフェルト高射砲塔のレポをアプしましたので、ご覧頂けたら幸いです。ここは観光地でもあるので、お勧めのスポットです。
もう一方のヴィルヘルムスブルク高射砲塔も後でレポートしますが、あちらは中心地から遠く、行くのも不便な感じで、どうだろう。。。と正直思いました。
by IZM (2012-08-23 00:03)
IZM殿。レポート、確認しました。
凄いですねぇ。ホント、羨ましい・・。やっぱり実物を見ると、その大きさから感じるものは違うんでしょうね。
>あちらは中心地から遠く、行くのも不便な感じで、どうだろう。。。
コレは造船所と海軍基地を守るためにということだったので、そちらに近い場所なんでしょうかね?
ヴィルヘルムスブルク高射砲塔のレポートも早く読みたい!
by ヴィトゲンシュタイン (2012-08-23 12:16)
50年ぶりにハンブルクに行ってきました。 当時は高射砲塔の建物だけが無骨に目立っていましたが今は緑に囲まれて周りの景観も損なわれていません。 中にも入ってみましたが現在は音楽スタジオに使われています。懐かしさのあまり写真を2枚とりました。
by 高岩 喬 (2014-07-12 12:13)
高岩さん。コメントありがとうございます。
外国の都市に再訪するというのは、感慨深いものがありますよね。
50年ぶりというのは尚更だと思いますし、それがハンブルクの高射砲塔というのも羨ましい限りです。
by ヴィトゲンシュタイン (2014-07-12 19:41)
とても楽しく拝見させていただきました。
by ueda mino (2015-06-12 03:25)
よし、これをウチの隣に建てよう。
by お名前(必須) (2018-04-15 21:13)