Uボート部隊の全貌 -ドイツ海軍・狼たちの実像- [Uボート]
ど~も。ヴィトゲンシュタインです。
ティモシー P.マリガン著の「Uボート部隊の全貌」を読破しました。
前回の「ヒトラーの最期」に続き、同じく今年6月に発刊された最新のUボート物の紹介です。
600ページオーバーで3990円という大作である本書は
Uボート艦隊司令官デーニッツ提督や大エースのUボート艦長、
あるいは、Uボートという兵器そのものに焦点を当てた既存のUボート物とは一線を画し、
タイトル通りの「Uボート部隊の全貌」・・、18歳の新米水兵からUボート内での生活、
また、彼らエリートと呼ばれたUボート乗組員たちが何処から来て、
何のために最後まで戦い続けたのか・・をこれ以上ないほど余すところなく調査した、
他のドイツ軍部隊が書かれたものにも類を見ないほど、見事な「研究書」です。
ちなみに結構なお値段のする本書は運の良いことに"タダ"で読むことが出来ました。
例によって図書館で借りた訳ではありませんが、この経緯はレビューの最後で・・。
第1章「運命共同体」では、Uボート乗組員とは、水夫、技術者、武器専門家から成る
相互依存チームという前提で、艦長から、機関長、先任、次席といった将校、
通信兵から魚雷整備兵らの任務を解説しつつ、彼らの生活の場であるUボート内の
構造にも触れ、さまざまな階級の乗組員が真に平等になれる場所である
「便所」についても詳しく書かれています。
「雷箱」と呼ばれた高圧便所は、特別な訓練が必要なほど操作が複雑で、
誤ったレバーを引こうものなら、便器の内容物と海水の噴流が
不運な操作者の全身に降り注ぐ・・という、まことに恐るべきもので、
実際、U-1206はレバーの不手際によって、排泄物と海水が噴出し、蓄電池に侵入。
発生した塩素ガスを換気するため浮上した結果、連合軍機の爆撃を受けて
傷ついた艦を自沈せざるを得なかった・・という第2次大戦中、
最も恥ずべき失われ方をしたUボートとして紹介されます・・。
また、個人的に興味のある「烹炊所」もしっかりと解説され、
民間職ではパン屋や肉屋の烹炊員は2等水兵であるものの、
「艦長を含めて、艦内で一番重要な乗組員だった」という談話も載せています。
シュノーケルが登場するまでは、Uボートは通常、浮上をしたまま航行し、
蓄電池に充電もするわけですが、この時に最も重要なのは
四方八方を双眼鏡で監視する「見張員」です。
しかし映画「Uボート」のシーンにもあったように、荒天時には荒波に叩きつけられ
非常に危険を伴うものでもあります。
そしてこのような「見張員」が舷外に流されて死亡した事故は25件もあり、
特に4人の「見張員」全員が流された・・という、U-106の最悪のケースも・・。
また、当直中の「居眠り常習犯」で仲間からも嫌われていた乗組員が、
自ら海へ飛び込み、苦難に終止符を打った・・という話もありました。
次の章「第一世代」ではデーニッツを含む、第1次大戦のUボート乗りも紹介され、
ここでは第2次大戦でも補給用Uボート、U-459で出撃した
48歳の老艦長フォン・ヴィラモーヴィツ・メレンドルフにも触れられていますが、なにより凄いのは
巻頭に、このUボートが伝統的な「赤道祭」を行っている写真が掲載されていることでしょう。
微笑むメレンドルフ艦長と、乗組員が仮装した「ネプチューン」が新参者を清める写真ですが、
いろいろな戦記に登場する、この様子を写したものは初めて見ました。
中盤からは米国立公文書館員にして、史学博士の著者が実施した
本書の大きな特徴である、元Uボート乗組員1100人以上によるアンケートと、
その集計結果を元にした、今まで知られることのなかった「実像」に迫ります。
ちょっと紹介すると、出身地は北部(当時のプロイセン州)が優勢であり、
水兵科、機関科、航海科、通信科ごとの分布まで細かく「表」で解説します。
その兵種についても、彼らの役割から学歴や前職までに言及していて、
個人的には「各科徽章」の解説は興味深く、「水兵科の兵卒は星1個」、「機関科なら歯車」
などは参考になりましたが、出来れば、少なくとも"絵"などで紹介して欲しかったですね。
訓練課程も非常に興味深いもので、方向転換可能な実物大の司令塔を
巨大な水槽に浮かべたシミュレータ「哨戒装置」による訓練では
対船団襲撃ミッションを15回成功することで修了。
また、海面下20mでのトイレ内容物排出ミッションもあり、
これを使いこなせるようになった者には「便所免許状」が与えられたそうです・・。
そして彼らに訓練を施すのは、トップにズーレン、メルテンなどの元Uボートエースたちですが、
バルト海での最終訓練では、その期間中に30隻が最期を遂げるという危険なもの・・。
しかし、このような訓練もその期間は、戦局の悪化とともに削減傾向に・・。
このような1943年以降のUボートが劣勢となった時期において、人員不足から
艦長や乗組員の年齢が若くなっていった・・と一般的に云われている件についても
いくつかの表を用いて、事実がどうであったのかを分析。
また、ヒトラー・ユーゲント育ちの新兵と年長の水兵の違いも述べています。
給与についても徹底的なほど詳しく書かれていて、基本給は国防軍全体で統一されていても、
Uボート乗組員には「閉所加棒」、「潜水加棒」などの特別給付に、
休暇の際には「総統からの小包」と呼ばれる、貴重なバターやコーヒーなどが受け取れます。
このようにかなりの貯蓄も可能だったUボート乗組員ですが、なかには
ガールフレンドやらビールにパーッと使ってしまう連中もいたようですね。
海軍兵学校の校長まで務めた宝剣付き柏葉騎士十字章のリュートなんかは前者で、
「鉄の棺」のヴェルナーは後者だろうなぁ。ヒドイ遊び人でしたからねぇ。。
Uボート艦橋に描かれる「紋章」も検証しています。ふぅ・・凄いなぁ・・。
U-47の「鼻息荒い雄牛」が第7潜水戦隊の、U-96の「笑うノコギリエイ」が
第9潜水戦隊の紋章に採用されたという話以外にも、人気の図柄も紹介します。
「悪魔」と「魚」が14隻に、「犬」が13隻、「狼」10隻で、
栄えある人気No.1は「象」の16隻・・だそうです。
ここまでくると、もちろん「勲章」についても書かれています。
Uボート艦長は撃沈㌧数によって、騎士十字章が授けられるというのは良く知られていますが、
先任将校や下士官、兵の受章資格はけっこう曖昧です。
高名なU-48艦長のブライヒロート大尉が、先任のズーレン中尉が騎士十字章を授けられるまで
同章の受章を拒否した・・というのは印象的な話ですね。
「Uボート総覧」に書かれていたU-505のツシェック艦長の自殺や、
U-154のクッシュ艦長と先任アーベルの戦い、U-852のエック大尉の虐殺事件も登場し、
U-156のハルテンシュタイン艦長の「ラコニア号」事件と、それと前後した
撃沈した船舶の乗組員の救助問題をU-99のクレッチマーやU-333のクレーマー、
そしてU-181のリュート、その他、数多い救出措置のケース、
なかには黒海でのソ連兵の救助の例も紹介しながら、
デーニッツがニュルンベルク裁判で問われた嫌疑を検証し
ヒトラーの「乗組員殲滅命令」に反対するデーニッツの言葉を記しています。
「お言葉ですが、我が総統、難船者を銃撃するなど船乗りの名誉にもとります・・」。
Uボート乗組員の政治性ではプリーンとトップがナチ党員であったことが書かれていて
特に1933年、19歳で入党したトップが翌年には一般SS隊員となったものの、
海軍士官として、そしてUボートエースとして輝かしい軍歴を送った後、
ヒトラー体制の犯罪的性格を認め、デーニッツまでも批判し、元戦友たちとも
戦争の大義を巡って激論を交わすようになった・・というのは初めて知った話でした。
どなたか撃沈㌧数No3を誇るこの人物の自伝かなにかを翻訳してくれないですかねぇ。
タイトルは「トップになれなかったUボートエース -エーリッヒ・トップ自伝-」。。ダメですか?
また、ズーレンも長い哨戒から帰港してきた際、メガフォンで「ナチはまだ国の舵取りをしているのか」
と叫び、群衆の「そうだ」の声を聞くと、エンジンを後進にして遠ざかって行った・・とか、
U-515のヘンケもゲシュタポを「チンピラ」と罵倒・・。デーニッツがヒムラーに直接謝罪をしたことで
無罪放免になったという楽しいエピソードも。
相変わらず気になった部分をダラダラと書いてしまいましたが、
コレが本書の本質を付いているとは、我ながらとても思えません。。。
それでもUボート部隊やデーニッツを決して賛美している訳ではない本書は、
名著「デーニッツと「灰色狼」」を好まれるような「Uボート好き」なら、
最新の調査による研究という別の視点から深くこの部隊を見つめる意味でも、
一読することをオススメ・・というより必要だと思いました。
最後に前半で書いた、本書を"タダ"で読むことができた経緯ですが、
本書の訳者さんであり、以前紹介した「Uボート戦士列伝」や
「大西洋の脅威U99―トップエース・クレッチマー艦長の戦い」も訳され、
この「独破戦線」にも度々コメントをいただく「某訳者」さんこと、
並木 均氏からご連絡をいただき、「新作を一冊贈呈したい・・」との突然のお申し出に
スッカリ甘えたうえ、「できれば表紙に一筆・・」という我がままを聞いてくださり、
「灰色狼」らしいブルーグレーの美しい表紙の上に「ヴィトゲンシュタイン殿へ」の文字も・・。
こんなBlogでも真面目にやっていると良いこともあるもんだなぁ・・と
感動したというお話でした。
ティモシー P.マリガン著の「Uボート部隊の全貌」を読破しました。
前回の「ヒトラーの最期」に続き、同じく今年6月に発刊された最新のUボート物の紹介です。
600ページオーバーで3990円という大作である本書は
Uボート艦隊司令官デーニッツ提督や大エースのUボート艦長、
あるいは、Uボートという兵器そのものに焦点を当てた既存のUボート物とは一線を画し、
タイトル通りの「Uボート部隊の全貌」・・、18歳の新米水兵からUボート内での生活、
また、彼らエリートと呼ばれたUボート乗組員たちが何処から来て、
何のために最後まで戦い続けたのか・・をこれ以上ないほど余すところなく調査した、
他のドイツ軍部隊が書かれたものにも類を見ないほど、見事な「研究書」です。
ちなみに結構なお値段のする本書は運の良いことに"タダ"で読むことが出来ました。
例によって図書館で借りた訳ではありませんが、この経緯はレビューの最後で・・。
第1章「運命共同体」では、Uボート乗組員とは、水夫、技術者、武器専門家から成る
相互依存チームという前提で、艦長から、機関長、先任、次席といった将校、
通信兵から魚雷整備兵らの任務を解説しつつ、彼らの生活の場であるUボート内の
構造にも触れ、さまざまな階級の乗組員が真に平等になれる場所である
「便所」についても詳しく書かれています。
「雷箱」と呼ばれた高圧便所は、特別な訓練が必要なほど操作が複雑で、
誤ったレバーを引こうものなら、便器の内容物と海水の噴流が
不運な操作者の全身に降り注ぐ・・という、まことに恐るべきもので、
実際、U-1206はレバーの不手際によって、排泄物と海水が噴出し、蓄電池に侵入。
発生した塩素ガスを換気するため浮上した結果、連合軍機の爆撃を受けて
傷ついた艦を自沈せざるを得なかった・・という第2次大戦中、
最も恥ずべき失われ方をしたUボートとして紹介されます・・。
また、個人的に興味のある「烹炊所」もしっかりと解説され、
民間職ではパン屋や肉屋の烹炊員は2等水兵であるものの、
「艦長を含めて、艦内で一番重要な乗組員だった」という談話も載せています。
シュノーケルが登場するまでは、Uボートは通常、浮上をしたまま航行し、
蓄電池に充電もするわけですが、この時に最も重要なのは
四方八方を双眼鏡で監視する「見張員」です。
しかし映画「Uボート」のシーンにもあったように、荒天時には荒波に叩きつけられ
非常に危険を伴うものでもあります。
そしてこのような「見張員」が舷外に流されて死亡した事故は25件もあり、
特に4人の「見張員」全員が流された・・という、U-106の最悪のケースも・・。
また、当直中の「居眠り常習犯」で仲間からも嫌われていた乗組員が、
自ら海へ飛び込み、苦難に終止符を打った・・という話もありました。
次の章「第一世代」ではデーニッツを含む、第1次大戦のUボート乗りも紹介され、
ここでは第2次大戦でも補給用Uボート、U-459で出撃した
48歳の老艦長フォン・ヴィラモーヴィツ・メレンドルフにも触れられていますが、なにより凄いのは
巻頭に、このUボートが伝統的な「赤道祭」を行っている写真が掲載されていることでしょう。
微笑むメレンドルフ艦長と、乗組員が仮装した「ネプチューン」が新参者を清める写真ですが、
いろいろな戦記に登場する、この様子を写したものは初めて見ました。
中盤からは米国立公文書館員にして、史学博士の著者が実施した
本書の大きな特徴である、元Uボート乗組員1100人以上によるアンケートと、
その集計結果を元にした、今まで知られることのなかった「実像」に迫ります。
ちょっと紹介すると、出身地は北部(当時のプロイセン州)が優勢であり、
水兵科、機関科、航海科、通信科ごとの分布まで細かく「表」で解説します。
その兵種についても、彼らの役割から学歴や前職までに言及していて、
個人的には「各科徽章」の解説は興味深く、「水兵科の兵卒は星1個」、「機関科なら歯車」
などは参考になりましたが、出来れば、少なくとも"絵"などで紹介して欲しかったですね。
訓練課程も非常に興味深いもので、方向転換可能な実物大の司令塔を
巨大な水槽に浮かべたシミュレータ「哨戒装置」による訓練では
対船団襲撃ミッションを15回成功することで修了。
また、海面下20mでのトイレ内容物排出ミッションもあり、
これを使いこなせるようになった者には「便所免許状」が与えられたそうです・・。
そして彼らに訓練を施すのは、トップにズーレン、メルテンなどの元Uボートエースたちですが、
バルト海での最終訓練では、その期間中に30隻が最期を遂げるという危険なもの・・。
しかし、このような訓練もその期間は、戦局の悪化とともに削減傾向に・・。
このような1943年以降のUボートが劣勢となった時期において、人員不足から
艦長や乗組員の年齢が若くなっていった・・と一般的に云われている件についても
いくつかの表を用いて、事実がどうであったのかを分析。
また、ヒトラー・ユーゲント育ちの新兵と年長の水兵の違いも述べています。
給与についても徹底的なほど詳しく書かれていて、基本給は国防軍全体で統一されていても、
Uボート乗組員には「閉所加棒」、「潜水加棒」などの特別給付に、
休暇の際には「総統からの小包」と呼ばれる、貴重なバターやコーヒーなどが受け取れます。
このようにかなりの貯蓄も可能だったUボート乗組員ですが、なかには
ガールフレンドやらビールにパーッと使ってしまう連中もいたようですね。
海軍兵学校の校長まで務めた宝剣付き柏葉騎士十字章のリュートなんかは前者で、
「鉄の棺」のヴェルナーは後者だろうなぁ。ヒドイ遊び人でしたからねぇ。。
Uボート艦橋に描かれる「紋章」も検証しています。ふぅ・・凄いなぁ・・。
U-47の「鼻息荒い雄牛」が第7潜水戦隊の、U-96の「笑うノコギリエイ」が
第9潜水戦隊の紋章に採用されたという話以外にも、人気の図柄も紹介します。
「悪魔」と「魚」が14隻に、「犬」が13隻、「狼」10隻で、
栄えある人気No.1は「象」の16隻・・だそうです。
ここまでくると、もちろん「勲章」についても書かれています。
Uボート艦長は撃沈㌧数によって、騎士十字章が授けられるというのは良く知られていますが、
先任将校や下士官、兵の受章資格はけっこう曖昧です。
高名なU-48艦長のブライヒロート大尉が、先任のズーレン中尉が騎士十字章を授けられるまで
同章の受章を拒否した・・というのは印象的な話ですね。
「Uボート総覧」に書かれていたU-505のツシェック艦長の自殺や、
U-154のクッシュ艦長と先任アーベルの戦い、U-852のエック大尉の虐殺事件も登場し、
U-156のハルテンシュタイン艦長の「ラコニア号」事件と、それと前後した
撃沈した船舶の乗組員の救助問題をU-99のクレッチマーやU-333のクレーマー、
そしてU-181のリュート、その他、数多い救出措置のケース、
なかには黒海でのソ連兵の救助の例も紹介しながら、
デーニッツがニュルンベルク裁判で問われた嫌疑を検証し
ヒトラーの「乗組員殲滅命令」に反対するデーニッツの言葉を記しています。
「お言葉ですが、我が総統、難船者を銃撃するなど船乗りの名誉にもとります・・」。
Uボート乗組員の政治性ではプリーンとトップがナチ党員であったことが書かれていて
特に1933年、19歳で入党したトップが翌年には一般SS隊員となったものの、
海軍士官として、そしてUボートエースとして輝かしい軍歴を送った後、
ヒトラー体制の犯罪的性格を認め、デーニッツまでも批判し、元戦友たちとも
戦争の大義を巡って激論を交わすようになった・・というのは初めて知った話でした。
どなたか撃沈㌧数No3を誇るこの人物の自伝かなにかを翻訳してくれないですかねぇ。
タイトルは「トップになれなかったUボートエース -エーリッヒ・トップ自伝-」。。ダメですか?
また、ズーレンも長い哨戒から帰港してきた際、メガフォンで「ナチはまだ国の舵取りをしているのか」
と叫び、群衆の「そうだ」の声を聞くと、エンジンを後進にして遠ざかって行った・・とか、
U-515のヘンケもゲシュタポを「チンピラ」と罵倒・・。デーニッツがヒムラーに直接謝罪をしたことで
無罪放免になったという楽しいエピソードも。
相変わらず気になった部分をダラダラと書いてしまいましたが、
コレが本書の本質を付いているとは、我ながらとても思えません。。。
それでもUボート部隊やデーニッツを決して賛美している訳ではない本書は、
名著「デーニッツと「灰色狼」」を好まれるような「Uボート好き」なら、
最新の調査による研究という別の視点から深くこの部隊を見つめる意味でも、
一読することをオススメ・・というより必要だと思いました。
最後に前半で書いた、本書を"タダ"で読むことができた経緯ですが、
本書の訳者さんであり、以前紹介した「Uボート戦士列伝」や
「大西洋の脅威U99―トップエース・クレッチマー艦長の戦い」も訳され、
この「独破戦線」にも度々コメントをいただく「某訳者」さんこと、
並木 均氏からご連絡をいただき、「新作を一冊贈呈したい・・」との突然のお申し出に
スッカリ甘えたうえ、「できれば表紙に一筆・・」という我がままを聞いてくださり、
「灰色狼」らしいブルーグレーの美しい表紙の上に「ヴィトゲンシュタイン殿へ」の文字も・・。
こんなBlogでも真面目にやっていると良いこともあるもんだなぁ・・と
感動したというお話でした。