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ヴィジュアル版 「決戦」の世界史 -歴史を動かした50の戦い- [世界の・・]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

ジェフリー・リーガン著の「ヴィジュアル版「決戦」の世界史」を読破しました。

おかげさまでこのGWをもって「独破戦線」も3年目に突入しました。
いや~、飽きっぽい人間が良く続いています。。
これはやっぱり、読んで頂いている方が大勢いることに励まされてのことですね。
相変わらずコメント頂くことの少ないこのBlogですが、総アクセス数はこの2年間で
「55万」ということで、最近は一日1800アクセスもあるみたいです。

と、いうことで、今回は久しぶりの「番外編」の紹介です。
3年ほど前に発刊された本書は、本屋で見つけてチラっと立ち読みして以来、
ず~と欲しいなぁ・・と思っていたものです。
実は「第三帝国」と第2次大戦だけではなく、古代ローマや十字軍、
アメリカ独立戦争に南北戦争、そしてナポレオン等にも以前から興味があり、
これらについても死ぬまでに勉強したいなぁと思っているので、
それらがどんなもんかを「軽い浮気」気分で試してみました。

ヴィジュアル版 「決戦」の世界史.jpg

まずは紀元前480年の「サラミスの戦い」から始まります。
そうはいっても良くわからないこの戦い、ギリシャ軍とペルシャ軍によるもので、
読み進めて、「スパルタ軍のレオニダスと300名の兵士が・・」という記述が出てくると、
お~アレか・・、4年くらい前に観に行った映画「300 <スリーハンドレッド>」ですね。
スタイリッシュで面白い映画でした。前に座ってた若い兄ちゃんは、
手足が吹っ飛ぶたびに、激しくスクリーンから顔をそむけるので、えらく気になりましたが・・。
どんな映画か、最低限勉強してから観に来いよ・・。

300.jpg

紀元前331年の「ガウガメラの戦い」もマケドニア軍vsペルシャ軍。
マケドニア軍を率いるのはアレクサンドロス大王・・、これもやっぱり
オリヴァー・ストーン監督の映画「アレキサンダー」がありましたね。
これは個人的にはダメでした。。コリン・ファレルがイメージに合わないし、
その垂れた眉毛が結局、ホモ的な展開になって行くというイヤな後半のクライマックスです・・。

alexander-elephant.jpg

クレオパトラからローマ軍といった史劇の時代と、その戦いが紹介され、
ゲルマン人やゴート族、フン族なんかも出てきます。気分はすっかりヒムラーですね。
この時代も「スパルタカス」とか「グラディエーター」とか好きな映画がありますね。
もちろん「ベンハー」も・・。

spartacus.jpg

718年の「コンスタンティノープル包囲」になると、ビザンティン帝国軍も登場。
1187年の「ハッティンの戦い」では十字軍vsイスラム軍という図式です。
十字軍といえばリドリー・スコット監督の「キングダム・オブ・ヘブン」を思い出しましたが、
これも良い役者が出ている割にはイマイチだったなぁ~。。
逆に言うと主演のオーランド・ブルームが力不足で、リーアム・ニーソンやジェレミー・アイアンズ、
そしてエドワード・ノートンといった名優たちに喰われたと言う方が正しいでしょうね。

KingdomOfHeaven.jpg

イングランド軍vsフランス軍の百年戦争が始まると、1429年の「オルレアンの戦い」が・・。
これはジャンヌ・ダルクで有名ですが、リュック・ベッソン監督の「ジャンヌ・ダルク」は
結構、良い映画だったと思います。
ただ、ミラ・ジョヴォヴィッチがジャンヌのイメージかは、意見が分かれそうですけどね。
古い映画ファンは、イングリッド・バーグマンですし、TVドラマ?でもリーリー・ソビエスキー
「ヴァージン・ブレイド」というヒドイ邦題でジャンヌやってました。。。ちょっと乙女チック・・かな?
これピーター・オトゥールにシャーリー・マクレーン、マクシミリアン・シェルとなかなかの俳優陣です。

milla-jovovitch_leelee-sobieski_jeanne_d_arc.jpg

1521年の「テノチティトランの戦い」になってくると、コロンブスの新大陸発見に伴う、
スペイン、イタリア、ポルトガルの探検家たちの出番となり、
その結果、アステカ文明やマヤ族、そしてインカ帝国が滅亡してしまいます。
この章は特に印象的でした。

1777年の「サラトガの戦い」では、アメリカ独立戦争の様子が書かれています。
「ブレイブ・ハート」が大好きな映画だけに、メル・ギブソン主演で気合を入れて観に行った
「パトリオット」にはガックリ・・。

Mel-Gibson-in-The-Patriot.jpg

海戦もいくつかあり、スペイン無敵艦隊から1805年の「トラファルガーの海戦」も・・。
ここはラッセル・クロウ主演の「マスター・アンド・コマンダー」といった雰囲気です。
しかしトラファルガー広場に2回も行ってるのに、ネルソン提督やこの有名な海戦も
良く知らなかったので、実にもったいないですね。

Master-Commander.jpg

続く、さらに有名な「ワーテルローの戦い」では敗れてもナポレオン・・という感じですが、
ヴィトゲンシュタインは情けないことに、これすら良く知りません。
1970年にイタリア/ソ連合作という映画「ワーテルロー」が作られてますが、たぶん観てないなぁ。

WATERLOO Rod Steiger.jpg

1863年の「ゲティスバーグの戦い」はアメリカ南北戦争です。
これを題材にした映画では「風と共に去りぬ」が最も有名ですね。
個人的に映画としてのパワーとヴィヴィアン・リーの美しさは認めますが、
ストーリーはやっぱり女性向きというか「スカーレット・オハラ」の我がまま女ぶりは衝撃的でした。
その意味ではマシュー・ブロデリック主演の「グローリー」という映画は、男の映画です。
黒人兵役もデンゼル・ワシントンにモーガン・フリーマンという名優で、ラストは結構感動します。

Morgan-Freeman-Glory.jpg

プロイセンが頑張る「普墺戦争」や「普仏戦争」と続き、
第1次世界大戦で取り上げられるのは「マルヌの戦い」です。
リデル・ハートや小モルトケ、シュリーフェン・プランなど、「独破戦線」らしい
キーワードがやっと出てきました。
この大戦の映画で覚えているのは有名な「西部戦線異状なし」と「戦場のアリア」ですね。
特に後者は塹壕戦のクリスマスに、フランス・スコットランド連合軍とドイツ軍が一時休戦し、
3ヵ国の兵士たちによる「聖しこの夜」の合唱、そしてサッカーの試合まで・・という映画です。
どこまで実話かは不明ですが、個人的には好きな映画ですねぇ。

JOYEUX NOEL.jpg

「セダンの戦い」、「バトル・オブ・ブリテン」、「エル・アラメインの戦い」、「スターリングラード攻防戦
が、第2次大戦のヨーロッパ戦線として取り上げられています。
フランス侵攻的な映画はパッと思い浮かびませんが、その他はDVD持ってます。
「空軍大戦略」は、ローレンス・オリヴィエ、 マイケル・ケインロバート・ショウ
エドワード・フォックスクルト・ユルゲンスという戦争映画にお馴染みの名優揃い踏みですし、
ジェームス・メイスンがロンメルを演じた「砂漠の鬼将軍」は
子供の頃、コレを観てロンメル将軍を知ったというぐらいです。
そしてジュード・ロウエド・ハリスの「スターリングラード」も良いですが、
ヨゼフ・フィルスマイアー監督の「スターリングラード」は強烈なインパクトがありましたねぇ。

STALINGRAD Vilsmaier.jpg

太平洋戦争では「ミッドウェー海戦」。
チャールトン・ヘストンに三船敏郎も出てる「ミッドウェイ」は昔TVで観たことあったかなぁ??
まぁ、でもこの本で少し勉強になりました。

Toshirô Mifune_Adm. Isoroku Yanamoto.jpg

最後は「湾岸戦争」で締め括られる本書は、オールカラーで戦闘図や
両軍の戦力も明記してひとつの戦いあたり、8ページくらいを割いています。
しかし、ヴィトゲンシュタインのように興味はあっても、このように映画でしか知らない程度の
レベルの人間にはかなり難しい一冊でした。

それは戦争の起こった背景や、その「決戦」までの推移などが数行書かれているだけでは
メインとなる「決戦」の意味するところと、その重さが良く理解できないからでもあります。
副題のとおり、各「決戦」の最後には「"もし"敗者が勝っていたら、
歴史はどのように変わったのか・・」が書かれていますが、
「ふ~ん・・」程度の感想になってしまいました。

決戦の世界史.jpg

例えば、1914年の「マルヌの戦い」では、シュリーフェン・プランについて述べられていますが、
このドイツ軍がベルギー・フランスに侵攻する過程が「図」になっていないことで
どれほどの人が具体的に理解できるのか・・ということです。
それでも本書で興味を持った「決戦」について、その歴史など
様々な書籍を読むキッカケにはなったかも知れません。
今度は「ヨーロッパ史における戦争」とか、「戦闘技術の歴史」なんかで
勉強してみたいと思います。

































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