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特殊戦闘車両 [パンツァー]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

ヴァルター・J. シュピールベルガー著の「特殊戦闘車両」を読破しました。

「戦車マニア」や「モデラー」ではないヴィトゲンシュタインですが、
このような本にも大いに興味があります。
著者シュピールベルガーのこの「軍用車両」シリーズは以前から気になっていましたが、
ちょっと高いし、内容の濃さについて行けそうにない・・と敬遠していました。
しかし、個人的に好きな「ゴリアテ」や「カール自走臼砲」、「マウス」などが紹介された本書は
古書で安く見つけましたので購入してみました。

特殊戦闘車両.jpg

「特殊装甲車両」の章から始まる本書、この「特殊装甲車両」はナニを指すのかというと、
ゴリアテを含む「装甲化爆薬運搬車」や「地雷処理車」です。
なかでもクルップ社が1台製造した130㌧の地雷処理車「ロイマーS」というは初めて知りました。
水中用ゴリアテが進化した?水陸両用の破壊戦車「エンテ(あひる)」とか、
Ⅳ号戦車のシャーシが使用された「突撃架橋車両」なんていうのも写真つきで出てきました。

次の章は「ポルシェ」です。
「VK4501(P)」、すなわちポルシェティーガーも登場します。
ティーガーはご存じ通り「ヘンシェル社」が勝利を収め、
このVK4501(P)は日の目を見ずに終わったものの
ティーガー戦車駆逐車「フェルディナンド(エレファント)」はクルスク戦に投入されました。
そして本書のメインとなる100㌧越えの超重戦車「マウス」の出番です。
その開発過程から砲塔や戦闘室に至るまで、多数の写真を用いて、かなり細かく解説しています。

vk4501_p.jpg

次は「E型シリーズ」です。
このシリーズは本書によると、これまでの装甲車両とは全く別の新しい開発をするというもので、
それまで戦車開発・製造に関係のなかった企業を新規参入させたということです。
そしてここでも超重戦車「マウス」とは別の、100㌧戦車の開発が行われ、
有名な「E-100」の試作車両が終戦まで、細々と作られます。

マウス_E-100.jpg

続く章は「自走砲」・・。これは「特殊戦闘車両」なのか??と思いましたが、
このシリーズではそのような位置づけなのかも知れません。
ホルニッセ(スズメバチ)」が「ナースホルン(サイ)」に改名されたのが、
1944年の「総統命令」であった・・というのも初耳でした。
しかし、この時期にそんな細かいこと考えて「総統命令」出す人は、相変わらずですね。

etwa den von Porsche entwickelten Riesenpanzer Elefant.jpg

また、「フンメル(マルハナバチ)」も同じ日の「総統命令」で、
この「フンメル」という名称で呼んではいけなくなったということですが、
特に代わりの名称がないようで、単に「Sd Kfz 165」と呼ばされたんでしょうか?
ちなみに、あの「ホイシュレッケ10」もチラっと出てきました。

Russland,_Panzerhaubitze__Hummel.jpg

トリは表紙も飾っている「カール自走臼砲」です。
この「独破戦線」でもセヴァストポリパリ陥落ワルシャワ蜂起レマゲン鉄橋
いろいろ出動した、自走式の超重量級火砲ですね。
これは時間があったらプラモデル作りたくなります。

Mörser Karl.jpg

気になったのは「その他の開発車両」で書かれていた、Ⅶ号戦車レーヴェ(ライオン)です。
こんなの聞いたことがありませんでした。まぁ、本書でも文章で出てきただけですが・・。
クルップ社の「VK 7201」というのが原型のようですが、う~ん・・。

PzKpfw VII lowe.jpg

帯に書かれている「謎の千トン戦車計画に迫る!」も
最終ページに文章でチョロっと書かれているだけの実に寂しいもので、
wikiの方がよっぽど詳しく書いてありました。。。。

ただ、個人的見解ですが、wikiを無条件に信用しているわけではありません。
よく、「wikiにこう書かれている・・」という方がいますが、自分にとってはあくまで
「現在、一般的に解釈されている情報のひとつ」という位置づけとして見ています。
なので、複数の見解がある事柄については、たまに「おいおい・・」と思うこともあったり、
また、wikiが完全に正しいとすれば、本を読んで新たな発見をすることもありませんね。
wikiは「何も保証していません」し、真実や、各人が納得する解釈というのは
このインターネットの時代であっても、簡単なことではないと思うのです。

The German AT-AT Walker.jpg

ちょっと変な方向へいってしまいましたが、
「マウス」だけで言うならモデルアート臨時増刊の「ドイツ超重戦車マウス」の方が
写真も含め、内容的には濃いかも知れません。
ちなみに「グランドパワー」とか、このような雑誌もたまに買っては勉強していますが、
この「独破戦線」では紹介しないようにしています。
特にコダワリなんかがあるわけではないんですが、「雑誌」はあくまで「雑誌」、
ココでは「本」を紹介したい・・というのが、始めたときからの方針なんですね。

ドイツ超重戦車マウス.jpg

まぁ、しかし、本書の139ページで4500円をどう取るか・・。
明らかに「マニア向け」ですからしょうがないでしょうが、
「マニアではない」ちょっと興味ある程度の自分の基準ではちょっと高いと思います。。。
なので、古書を2200円で購入しましたが、そんなところが妥当じゃないでしょうか?
一番新しい「捕獲戦車」も欲しいんですけどねぇ。





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