輸送船団を死守せよ [戦争小説]
ど~も。ヴィトゲンシュタインです。
ダグラス・リーマン著の「輸送船団を死守せよ」を読破しました。
先日の「U‐ボート977」や、過去に何冊も読破した「Uボート戦記」でその相手を務める
「輸送船団」モノには以前から興味があり、今回、34冊目という2000年に発表された
海洋冒険小説のベテランによる本書を勉強がてらに読んでみました。
しかし個人的なことで恐縮ですが、本書が記念すべき?「200」記事めです。。
相変わらず、このようなタイミングでドイツ軍関係の名著とかに当たりませんね。
「100」のときはコレでしたし、「2年め突入」のときも、こんなのでした。
英海軍の駆逐艦「ハッカ号」。トライバル級という大きな駆逐艦が主役です。
「北アフリカで神と呼ばれる男、ロンメル・・」の話が出てくるように
地中海で戦い、母国で次なる任務を待つこの艦に、ヴィクトリア十字勲章拝領者
マーティノー中佐が新任の艦長として着任します。
早速、油槽船の護衛任務やUボートとの戦いも繰り広げ、「ハッカ号」でのベテラン、
副長のフェアファックス少佐や航海長のキッド大尉らからも認められます。
ちなみに駆逐艦は英語で「デストロイヤー」と言いますが、自分は幼少の頃、
この「デストロイヤー」に忘れもしない、屈辱的な攻撃されたことがあります。
場所は大西洋ではなく、「後楽園球場」のバックネット裏。カードは「巨人-中日」戦です。
昭和50年から中日ファンであるヴィトゲンシュタインの期待通り、中日が見事勝利を収め、
大ハシャギしていると、その愛用のドラゴンズの帽子を後ろから取り上げられ、
振り向くと、そこにはマスクをつけたザ・デストロイヤーが。。。
「ほ~ら、ほら、取り返してみろ~」と苛められ、「返せよー!」とぴょんぴょん・・。
まぁ、馬場さんも元巨人だし、デストロイヤーも当然、巨人ファンだったんでしょうね。
余談はさておき、本書はさまざまな階級の乗組員も各自取り上げられ、
提督の息子であるがゆえに苦悩する若いシートン士官候補生や、
特に3等水兵ウィシャートは実に可愛い純粋な少年兵で、
後半、彼が死なないことを祈りながら読み進めました。
ドイツ海軍の駆逐艦との戦いもあり、撃沈後、わずかなドイツ兵の救出に成功します。
帰港したリヴァプールで捕虜を引き渡す場面では、ドイツ人艦長が歩み寄り、
マーティノー艦長に無言の敬礼を送ります。
本書ではUボートを中心とした通商破壊作戦に命をかけるデーニッツ提督と
「スカパ・フローの牡牛」ことギュンター・プリーン艦長の名が出て来る以外、
対戦相手のドイツ軍の様子や艦長の名が出てくることはありません。
しかし駆逐艦のライバル、Uボートを爆雷で仕留めて、大喜びする水兵たちを尻目に
マーティノー艦長は、いま、海の藻屑となって消えていくUボート乗組員たちに対しても
勇敢な海の男たち・・・という気持ちを忘れません。
駆逐艦といえば、映画「眼下の敵」で、Uボート艦長クルト・ユルゲンスに
執拗な攻撃を仕掛ける駆逐艦艦長のロバート・ミッチャムがすぐに頭に浮かびますが、
確か、奥さんの乗った客船がUボートに沈められたという「復讐心」に満ちた人物だったと・・。
本書では女性も多く登場し、マーティノー艦長を筆頭に、
キッド航海長などのロマンスも大きなテーマです。
特にこのマーティノー艦長の恋の相手、カナダ女性補助部隊のアナは
とても魅力的で可愛い女性に描かれています。
スカパ・フローからロシアへ向かう、37隻の大船団を護衛するクライマックスでは
ドルトムント号とリューベック号という名のありそうな、なさそうなドイツ巡洋艦との死闘・・。
海の男の戦記というよりも、原題「For Valour」、
勇気を意味するというこの言葉がヴィクトリア十字勲章にも刻印されており、
マーティノーのこの略綬に恋人アナが触れるシーンが度々登場するように、
英国のみならずカナダなどの連邦国、また、女性も充分勇気を持って戦っていた・・
というメッセージが込められているのかも知れません。
残念ながらまだドイツには行ったことがありませんが、英国には2回、リヴァプールにも
数年前に4日間滞在したこともあって、本書の舞台となる中心がこの街ですから
なにか、リヴァプール港や繁華街を思い出しながら読破しました。
実にショボイ「中華街」もあって、コレが ↓ 中華料理とビールを飲み食いした後の図です。
同じ船団ものの小説では「女王陛下のユリシーズ号」と
英国側からドイツ海軍との戦いを描いた戦記「海戦 -連合軍対ヒトラー-」も買いましたので
そのうち読破する予定です。
なぜかいつも買いそびれる「バレンツ海海戦」も読みたくなりましたね。。
ダグラス・リーマン著の「輸送船団を死守せよ」を読破しました。
先日の「U‐ボート977」や、過去に何冊も読破した「Uボート戦記」でその相手を務める
「輸送船団」モノには以前から興味があり、今回、34冊目という2000年に発表された
海洋冒険小説のベテランによる本書を勉強がてらに読んでみました。
しかし個人的なことで恐縮ですが、本書が記念すべき?「200」記事めです。。
相変わらず、このようなタイミングでドイツ軍関係の名著とかに当たりませんね。
「100」のときはコレでしたし、「2年め突入」のときも、こんなのでした。
英海軍の駆逐艦「ハッカ号」。トライバル級という大きな駆逐艦が主役です。
「北アフリカで神と呼ばれる男、ロンメル・・」の話が出てくるように
地中海で戦い、母国で次なる任務を待つこの艦に、ヴィクトリア十字勲章拝領者
マーティノー中佐が新任の艦長として着任します。
早速、油槽船の護衛任務やUボートとの戦いも繰り広げ、「ハッカ号」でのベテラン、
副長のフェアファックス少佐や航海長のキッド大尉らからも認められます。
ちなみに駆逐艦は英語で「デストロイヤー」と言いますが、自分は幼少の頃、
この「デストロイヤー」に忘れもしない、屈辱的な攻撃されたことがあります。
場所は大西洋ではなく、「後楽園球場」のバックネット裏。カードは「巨人-中日」戦です。
昭和50年から中日ファンであるヴィトゲンシュタインの期待通り、中日が見事勝利を収め、
大ハシャギしていると、その愛用のドラゴンズの帽子を後ろから取り上げられ、
振り向くと、そこにはマスクをつけたザ・デストロイヤーが。。。
「ほ~ら、ほら、取り返してみろ~」と苛められ、「返せよー!」とぴょんぴょん・・。
まぁ、馬場さんも元巨人だし、デストロイヤーも当然、巨人ファンだったんでしょうね。
余談はさておき、本書はさまざまな階級の乗組員も各自取り上げられ、
提督の息子であるがゆえに苦悩する若いシートン士官候補生や、
特に3等水兵ウィシャートは実に可愛い純粋な少年兵で、
後半、彼が死なないことを祈りながら読み進めました。
ドイツ海軍の駆逐艦との戦いもあり、撃沈後、わずかなドイツ兵の救出に成功します。
帰港したリヴァプールで捕虜を引き渡す場面では、ドイツ人艦長が歩み寄り、
マーティノー艦長に無言の敬礼を送ります。
本書ではUボートを中心とした通商破壊作戦に命をかけるデーニッツ提督と
「スカパ・フローの牡牛」ことギュンター・プリーン艦長の名が出て来る以外、
対戦相手のドイツ軍の様子や艦長の名が出てくることはありません。
しかし駆逐艦のライバル、Uボートを爆雷で仕留めて、大喜びする水兵たちを尻目に
マーティノー艦長は、いま、海の藻屑となって消えていくUボート乗組員たちに対しても
勇敢な海の男たち・・・という気持ちを忘れません。
駆逐艦といえば、映画「眼下の敵」で、Uボート艦長クルト・ユルゲンスに
執拗な攻撃を仕掛ける駆逐艦艦長のロバート・ミッチャムがすぐに頭に浮かびますが、
確か、奥さんの乗った客船がUボートに沈められたという「復讐心」に満ちた人物だったと・・。
本書では女性も多く登場し、マーティノー艦長を筆頭に、
キッド航海長などのロマンスも大きなテーマです。
特にこのマーティノー艦長の恋の相手、カナダ女性補助部隊のアナは
とても魅力的で可愛い女性に描かれています。
スカパ・フローからロシアへ向かう、37隻の大船団を護衛するクライマックスでは
ドルトムント号とリューベック号という名のありそうな、なさそうなドイツ巡洋艦との死闘・・。
海の男の戦記というよりも、原題「For Valour」、
勇気を意味するというこの言葉がヴィクトリア十字勲章にも刻印されており、
マーティノーのこの略綬に恋人アナが触れるシーンが度々登場するように、
英国のみならずカナダなどの連邦国、また、女性も充分勇気を持って戦っていた・・
というメッセージが込められているのかも知れません。
残念ながらまだドイツには行ったことがありませんが、英国には2回、リヴァプールにも
数年前に4日間滞在したこともあって、本書の舞台となる中心がこの街ですから
なにか、リヴァプール港や繁華街を思い出しながら読破しました。
実にショボイ「中華街」もあって、コレが ↓ 中華料理とビールを飲み食いした後の図です。
同じ船団ものの小説では「女王陛下のユリシーズ号」と
英国側からドイツ海軍との戦いを描いた戦記「海戦 -連合軍対ヒトラー-」も買いましたので
そのうち読破する予定です。
なぜかいつも買いそびれる「バレンツ海海戦」も読みたくなりましたね。。