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パンツァーズ・イン・ノルマンディ [パンツァー]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

エリック・ルフェーヴル著の「パンツァーズ・イン・ノルマンディ」を読破しました。

ノルマンディの戦いにおけるドイツ戦車の戦いを数多くの珍しい写真を使い、
「戦車連隊」単位で整理した大判の1冊です。
原著に「THEN AND NOW」とあるように、当時の戦場写真と今(1983年)の写真を
同じ構図で比較することを試みています。
これは良く見かけるティーガーパンターが瓦礫のなかで頓挫した写真が
実はとても平和な田舎の街角であったことを衝撃的に理解させてくれました。

パンツァーズ.JPG

まずはノルマンディに参加した戦車/装甲車両を丁寧に解説し、
各戦車連隊についても、その戦記も充実していて楽しめます。
勿論、独立重戦車大隊もしっかり登場。
特に武装SSの章では戦記の多い第ⅠSS戦車軍団だけではなく、第ⅡSS戦車軍団、
すなわちホーエンシュタウフェンフルンツベルク師団の戦闘が貴重な気がしますね。

Battle of Villers-Bocage.jpg

前半の戦車突撃章の解説はとても勉強になりました。
等級があるのは知っていましたが、モチーフは制定当時の最強戦車であるⅣ号戦車で
最高等級になると長砲身のⅢ号戦車だと言うことです。
確かに長砲身のものは柏葉の枠を飛び出してますね。

Panzer-kampfabzeichen.JPG

「ドイツ戦車隊の歌」として有名な「パンツァーリート」も音符付きで紹介されています。
これはとにかく映画「バルジ大作戦」で若い戦車兵たちが
ヘスラー大佐の前で唄うシーンで有名ですが、
自分もこのシーンだけ無性に観たくなる時があります。
ちょっと元気の無い時には風呂に浸かりながら唄うこともあったりします。

panzerlied bulge.jpg

ご存知ない方は聞いてみてください。
実際は5番まで歌詞がありますが、「壊れたレコードのように」と良く言われる
映画で使われた1番のみを延々と繰り返すバージョンです。
でも段々と盛り上がる、このバージョンの方が自分は好きですね!



第2SS師団「ダス・ライヒ」の戦車連隊長、クリスチャン・タイクゼン中佐は一番印象に残りました。
このノルマンディで戦死してしまいますが、負傷9回という勇敢で、冷酷なまでに有能な
百戦錬磨の指揮官として知られていたそうです。
第1SS師団の戦車連隊長がヨッヘン・パイパーなので、その顔の凄みが更に目立ちますね。

christian_tychsen.jpg

トリを飾るのはもちろん、表紙でもアピールしているミヒャエル・ヴィットマンです。
ヴィレル・ボカージュの戦いを写真と図解で詳細に検討し、この功績によって
戦車教導師団が包囲されることを救ったことから、アフリカ軍団参謀長として名の知れた師団長の
バイエルライン中将が「剣章」を強く申請したといった話もありました。

Grave of Michael wittmann.JPG

そして不明となっていたヴィットマンの戦死した場所の特定と埋葬された場所についても
当時(1983年)の調査によって判明し、その後、
フランス最大のドイツ軍戦没者墓地のラ・カンプに移されたそうです。



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