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パリは燃えているか? [戦争映画の本]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

L.コリンズ, D.ラピエール著の「パリは燃えているか?」を読破しました。

昔から有名なタイトルです。
実は知りませんでしたがこれはヒトラーの言葉です。
パリ破壊命令を出していたヒトラーが、パリ市内に連合軍が侵攻したとの連絡を受けて
「いま、この瞬間、パリは燃えているのか?」とヨードルに問いただしたとされています。

パリは燃えているか.JPG

ノルマンディ上陸後の連合軍は当初、補給の問題から早々のパリ解放は行わない方針でした。
しかし、フランス自由軍のドゴール将軍は一刻も早い解放をアイゼンハワーに迫ります。

一方、ドイツ軍の大パリ司令官に任命されたコルティッツ将軍は、
セーヌに架かる橋、全ての工場からノートルダム寺院、凱旋門、エッフェル塔に至るまで
破壊し尽くせという、ヒトラーの「パリ破壊命令」に疑問を抱きつつも、
増援として送られてくる3個師団が到着したならば、パリ市内での防衛戦、
そして軍人として最終的な命令の遂行しなければ・・という苦境に立たされます。

von Choltitz.jpg

東部戦線における焦土作戦や、ドイツ本国の各都市が廃虚となるほどの爆撃を
受けていたことからも「パリを敵の手に渡すときは廃墟になっていなければならない!」
とするヒトラーの命令には現実味があります。

突然、セヴァストポリ要塞攻略などに用いられた、
60cm超大口径の「カール自走臼砲をパリへ送れ!」
と言い出したりと(その後もヒトラーはしつこくカールの行方を気にします)
総司令部内を慌てふためかせます。
個人的な見解ですが、ひょっとしたらコルティッツが
セヴァストポリ要塞攻略に参加していたことからの発想かも知れません。

Mörser Karl.jpg

そして主役であるコルティッツ将軍は大パリ司令官であるにも関わらず、
逐一、統帥局長ヨードルや西部方面軍司令官のクルーゲ、
その後任のモーデル両元帥からもはっぱをかけられ悩み、苦しみます。
結局は様々な策略の末、パリを破壊をすることなく、名誉ある降伏によって捕虜となりますが
この英断によりコルティッツは戦後、フランスから名誉パリ市民号を贈られたそうです。

有名なだけあって、さすが面白いノンフィクションです。
「ナチ占領下のパリ」という本も読みたくなりました。

ルネ・クレマンの映画「パリは燃えているか」も観てみたいんですが
なぜかDVDが売っていません!
コルティッツ将軍を演じているのはゲルト”ゴールドフィンガー”フレーベだそうで
どうですかね?ちょっと悪役顔すぎないですか?
ご存知の方いらしたら教えてください。





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