スターリングラード -運命の攻囲戦 1942~1943- [戦記]
ど~も。ヴィトゲンシュタインです。
アントニー・ビーヴァー 著の「スターリングラード」を再度読破しました。
イギリス人の著者が1998年に発表したノンフィクションで
スターリングラードにおける攻防を独ソ双方から描いています。
ソ連崩壊後、新たに発表された資料を用いていることも大きな特徴で
このおそらく最も有名な包囲戦の最新の戦史と言えるでしょう。

内容はドイツ軍のロシア侵攻作戦である「バルバロッサ作戦」前夜から始まっているため、
第6軍が如何にスターリングラードで包囲されるに至ったかが、初心者でも理解できるでしょう。
ただ、1章のなかで独ソが頻繁に入れ替わるので、
ある程度の人名や部隊名を理解していないと混乱してしまうかもしれません。
しかし、大きな観点ではヒトラー対スターリンの意地の張り合いという構図、
軍レベルでは攻める第6軍司令官のパウルス将軍対スターリングラード防衛を任されたチュイコフ将軍、
そして両軍の名も無き一兵士が故郷に宛てた手紙まで、広く平等にカバーしています。
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やがてジューコフの仕掛けた「ウラノス作戦」により、ドイツ軍が一転包囲されることとなる一方、
マンシュタインによる「冬の嵐作戦」が発動され、第6軍救出に向かいます。
この辺りではマンシュタインの副官であったシュタールベルク中尉も登場し、
叔父のトレスコウ少将とシュタウフェンベルク大佐が中心であった
ヒトラー暗殺を目論むグループとマンシュタインとの関係にメスを入れています。
著者のビーヴァーはヒトラーやゲーリング以外には客観的な見方をしているとは思いますが、
なぜかマンシュタインにはかなり批判的で、彼の回想録を引用しつつ「卑怯者」扱いしています。

ソ連側ではジュード・ロウが演じたことでも有名なスナイパー、ヴァシーリ・ザイツェフが登場。
ウラル山麓の出身なので、イギリス人ぽい顔じゃなくてゴメンナサイ・・・。
エド・ハリスが演じたケーニッヒ少佐との戦いについては、確証が無く、
ソ連のプロパガンダであった可能性を示唆しています。

今回読み直してみて、やはりパウルスとその参謀長であったシュミット将軍、
そして包囲当初からヒトラーの死守命令に異を唱えていた、
第51軍団長のフォン・ザイトリッツ・クルツバッハ大将など
包囲された第6軍内部の首脳(将軍たち)の団結と軋轢の様子を
個人的にはもう少し詳しく知りたい気がしました。
ここら辺りを詳細に書かれている書物をご存知の方がいらしたら、ぜひご教授ください。。
アントニー・ビーヴァー 著の「スターリングラード」を再度読破しました。
イギリス人の著者が1998年に発表したノンフィクションで
スターリングラードにおける攻防を独ソ双方から描いています。
ソ連崩壊後、新たに発表された資料を用いていることも大きな特徴で
このおそらく最も有名な包囲戦の最新の戦史と言えるでしょう。
内容はドイツ軍のロシア侵攻作戦である「バルバロッサ作戦」前夜から始まっているため、
第6軍が如何にスターリングラードで包囲されるに至ったかが、初心者でも理解できるでしょう。
ただ、1章のなかで独ソが頻繁に入れ替わるので、
ある程度の人名や部隊名を理解していないと混乱してしまうかもしれません。
しかし、大きな観点ではヒトラー対スターリンの意地の張り合いという構図、
軍レベルでは攻める第6軍司令官のパウルス将軍対スターリングラード防衛を任されたチュイコフ将軍、
そして両軍の名も無き一兵士が故郷に宛てた手紙まで、広く平等にカバーしています。
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やがてジューコフの仕掛けた「ウラノス作戦」により、ドイツ軍が一転包囲されることとなる一方、
マンシュタインによる「冬の嵐作戦」が発動され、第6軍救出に向かいます。
この辺りではマンシュタインの副官であったシュタールベルク中尉も登場し、
叔父のトレスコウ少将とシュタウフェンベルク大佐が中心であった
ヒトラー暗殺を目論むグループとマンシュタインとの関係にメスを入れています。
著者のビーヴァーはヒトラーやゲーリング以外には客観的な見方をしているとは思いますが、
なぜかマンシュタインにはかなり批判的で、彼の回想録を引用しつつ「卑怯者」扱いしています。

ソ連側ではジュード・ロウが演じたことでも有名なスナイパー、ヴァシーリ・ザイツェフが登場。
ウラル山麓の出身なので、イギリス人ぽい顔じゃなくてゴメンナサイ・・・。
エド・ハリスが演じたケーニッヒ少佐との戦いについては、確証が無く、
ソ連のプロパガンダであった可能性を示唆しています。

今回読み直してみて、やはりパウルスとその参謀長であったシュミット将軍、
そして包囲当初からヒトラーの死守命令に異を唱えていた、
第51軍団長のフォン・ザイトリッツ・クルツバッハ大将など
包囲された第6軍内部の首脳(将軍たち)の団結と軋轢の様子を
個人的にはもう少し詳しく知りたい気がしました。
ここら辺りを詳細に書かれている書物をご存知の方がいらしたら、ぜひご教授ください。。
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