SSブログ

回想の第三帝国 [回想録]

ど~も。ヴィトゲンシュタインです。

アレクサンダー・シュタールベルク 著の「回想の第三帝国」を読破しました。

無名の陸軍中尉の回想録です。しかも上下巻の大作。
上巻はまず、この中尉の幼少の頃からの生い立ちです。御坊っちゃんです。
バイオリンを嗜み、パーペン元首相とも仲良しです。
そしてナチ嫌いから国防軍へ入隊します。
(兵士はナチ党への入党が免除されていた)
騎兵から始まり、参謀畑をウロウロする話に終始しますが、
ここはグッと堪えて読み進めましょう。
なんと、あのトレスコウ少将(最近、公開された「ワルキューレ」のケネス・ブラナー)が
叔父さんという展開です。
そしてマンシュタイン元帥付き補佐となって下巻へ続く。。。

回想の第三帝国.JPG

そして下巻は一気にヒートアップしていきます。
なんといってもスターリングラード後のマンシュタインにベッタリくっついてます。
ヒトラーとマンシュタインのやり取りは全てを生々しく網羅。
特に夜中に2人で寝転がりながらヒトラーを電話で説得する話は最高です。
ヒトラーのマンシュタイン解任後も補佐を勤めます。
これにより、終戦までのマンシュタインが何を考え、
何をしていたのかが客観的に披露されています。
失われた勝利」と併せて読んだらどうなることやら?
また、トレスコウ叔父さんとは当然、ヒトラー暗殺計画でガッチリ絡んでおり、
これも主題のひとつです。
「反ヒトラー派将校の証言1932-1945」という副題に偽りなし。
ほとんどの関係者が処刑ないし、自殺を遂げており、重要な証言となっています。

この本はすでに廃刊となっていますが、古書で購入可能です。
しかし、下巻は異様な高値となっています。。。

ヴィトゲンシュタインは神保町の古書店で上下巻セット3000円で購入できました。





nice!(0)  コメント(7)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 7

アナベル・加トー少佐

無名じゃないぞ、俺は表紙見たときにエッとなった。(ホント)
by アナベル・加トー少佐 (2009-06-06 21:55) 

ヴィトゲンシュタイン

ど~も。王子ヴィトゲンシュタイン少佐です。

シュタールベルク が無名ではないとおっしゃるには、
かなり読み倒している方だとお見受けしました。



by ヴィトゲンシュタイン (2009-06-07 19:53) 

アナベル・加トー少佐

数人のドイツ人に薦めたところ(黙って送りつけた)、皆さん面白がっていただけたようです。原書は15ユーロくらいで買えます、うらやましい。自分は紛失時用にPDFファイル化しました、ないよりゃマシだ。
自分のモットー、「限定版限定だったためしなし」、限定版でもなんでもないのが、買えなくなっててギャってなったことは一杯あるんですが。

by アナベル・加トー少佐 (2009-07-11 06:05) 

ガムラン

始めまして。
私は図書館でなんとなく目に付いてその場で借りた本ですが、大変貴重な資料ですよね。
しかしこのシュタールベルグ、よくゲシュタポに逮捕されずに済んだものです。
by ガムラン (2010-02-21 11:51) 

ヴィトゲンシュタイン

はじめまして。ガムランさん。コメントありがとうございます。
このシュタールベルクは「ドキュメント ヒトラー暗殺計画」にも登場しましたが、もし彼が逮捕されていたら、マンシュタインも吊るされていたかも知れませんね・・・。
それにしても、このような本が置いてあるとは素晴らしい図書館です。
by ヴィトゲンシュタイン (2010-02-21 12:15) 

レオノスケ

こんばんは。
ご無沙汰しておりました。
ヴィトゲンシュタインさんのブログを読み始めてから出費がかさんでおります・・・。
「回想の第三帝国」を早速購入、諭吉殿が旅立ちましたがその価値はありました。下巻は一気読み。まるで映画を見てるような生き生きした描写です。著者は卓越した文才の持ち主ですね。この才能のおかげで彼は有力者の秘書・副官として重用されたのかもしれませんね。
通信総監フェルギーベルとのトイレでのエピソードはそっくり「オペレーション・ワレキューレ」(セバスティアン・コッホがシュタウフェンベルク大佐役)で使われてましたね。かなり影響を与えている本だと思います。
本書にも触れられていましたがシュタウフェンベルクは素晴しい。現在ペーター・ホフマン著「ヒトラーとシュタウフェンベルク家」を読んでます。お勧めです。

by レオノスケ (2011-01-29 23:56) 

ヴィトゲンシュタイン

ど~も。レオノスケさん。
「回想の第三帝国」、遂にいかれましたか・・。
これはホント下巻が高いんですよね。。。
でも確かに面白い。マンシュタインとシュタウフェンベルクに興味ある方なら、ぜひ読んでいただきたいですね。
ただ、この記事、1回目なので酷いレビューです・・。書き直したくなります。。
「ヒトラーとシュタウフェンベルク家」は自分もチェックしていました。
そーですかぁ。お勧めですかぁ。
by ヴィトゲンシュタイン (2011-01-30 08:39) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

-|不屈の鉄十字エース ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。